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最新パーツ性能チェック 第82回

1万円台前半の激安クアッドコアCPU「Athlon II X4 630/620」

2009年09月17日 12時00分更新

文● 宇野 貴教

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アプリケーションベンチ

 ここからはアプリケーションを用いたベンチマークを見ていこう。Windows Vista環境での統合ベンチマーク、PCMark Vantageのスコアを見てみよう。
 Athlon II X4シリーズは、同じクアッドコアで動作周波数が2.5GHzと下回るPhenom II 905eよりもトータルスコアが低く、このあたりにL3キャッシュレスの影響が見て取れる。
 同様にCineBenchR10のシングルスレッドスコアを見ても、2.6GHzと動作クロックが上回るAthlon II X4 620と、2.5GHzのPhenom II 905eがほぼ同スコアだ。これらの結果により、Athlon II X4シリーズはL3キャッシュレスの影響で、同クロックのPhenom IIシリーズと比較すると1割前後パフォーマンスダウンすると想定するのがよさそうだ。

PCMark Vantage

PCMark Vantage (単位:score) better→

CineBench10

CineBench10(単位:score) better→

 次はエンコード時間を見てみよう。フリーの編集ソフト「AviUtl」を用いて、2分のSD動画を高画質設定でH.264エンコードしてみた。今回のベンチの中ではL3キャッシュの影響差が小さいアプリケーションであるため、Athlon II X4シリーズはかなり優秀な数値になっている。特にAthlon II X4 620とCore 2 Q9550を比較すると、CPU価格は倍近い差があるがパフォーマンスの差は約10%ほどだ。動画エンコードのために安くクアッドコアCPUマシンを組み上げたい人には、Athlon II X4シリーズはかなり狙い目だと言えるだろう。

AviUtl エンコード時間

AviUtl エンコード時間(単位:秒) ←Fast

(次ページへ続く)

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