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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第59回

「ダブル」から考えるワンセグライフの広がり

2009年02月07日 18時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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3スピーカーサラウンドで、スパイスが効いた音体験を

 932SHには、ワンセグを楽しむもう1つの機能がある。3スピーカーサラウンドだ。端末の側面、カメラの両脇にステレオスピーカーが内蔵されているが、さらに端末を開いたヒンジ部分の中央にもう1つスピーカーが付いている。この3つのスピーカーとヤマハの3スピーカー用の「ヴァーチャル5.1chサラウンド」を実現している。

3スピーカーでヴァーチャル5.1chサラウンドを作り出す932SH。センタースピーカーは人の声を中心に出力し、聞き取りやすさを実現している。はっきりと効果が分かった

 「センタースピーカーは、セリフ中心に出力されるようにしています。そのため、どの番組でも、人の声が自分に向かって届き、とても聞き取りやすくなりました。映画や音楽だけでなく、ニュースなど何でも効果があり、今までにない音の広がりが体験できます。元の地デジが5.1chサラウンドで制作されている映画やライブ音楽は、特に効果が得られるはずです」(奥田氏)

 ここでもAQUOSケータイ独特のサイクロイド形状がよい効果を生んでいるようだ。

 また、ワンセグには番組のジャンルの情報があるため、自動的に最適化した音場を選択してくれるほか、自分で好みのセッティングを選ぶ事もできる。

 実際に、金曜日の夜に放送されていたドラえもんの映画は、セリフが中央からはっきりと聞こえ、周りから包み込むように映画の音楽や効果音が聞こえてくる、ワンセグケータイで視聴していながら非常に豊かな映像体験が得られたのでびっくりした。

 外出先ではなかなか音を出して視聴する機会は少ないかもしれないが、自宅の、特にベッドに寝転んで深夜の映画を見るような場合、このサラウンド機能は頼もしい。ちなみにイヤホンをしている場合でも、サラウンドの効果が楽しめるが、やはり前からセリフが出てきて、効果音や音響に包まれるといった3スピーカーの実力を感じるまではいかないようだ。

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