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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 ― 第96回

ノマドワークのインフラをどう整えるか?

2009年11月19日 16時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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今週の1枚
【今週の1枚】。ノートパソコンと通信モジュールで、オフィスも、会議室も、電話も、書類も、スタジオも、全部持ち歩いて、好きな場所で仕事ができる。たとえばお気に入りのコーヒーが飲めるカフェでもOKなのがノマドワークだ

 最近にわかに話題に上る回数が増えてきた「ノマド」「ノマドワークスタイル」という言葉。ノマドとは遊牧民を意味するフランス語であり、オフィスレスでのワークスタイルやフリーランスの働き方を指す言葉として用いられている。このような現象のワケはモバイル機器の進化にある。

 僕自身、フリーランスで働き始めた2005年に、ノマドという言葉をテーマにして働き方を考えてきた。その言葉が広く知られるようになって、もう少し働きやすくなるんじゃないか、とも期待している一方で、働く環境と働き方は少し切り離して考えた方がいいかもしれない。今日のテーマは環境の方だ。

オンラインになれる場所を探せ!

 先日僕の大学の授業に、サステイナビリティ(持続可能性)をテーマにしたウェブメディアgreenz.jpの編集長、鈴木奈央氏を招いて、NPOでなく株式会社を選んだ点、ウェブメディアを通じたアクティビズムに関しての講演をしてもらった。時代の潮流を真っ先に感じる領域に身を置く鈴木氏のワークスタイルもノマディックだ。

 スタッフ全員がノートPCとイー・モバイルのデータ通信モジュールを持ち、Skypeのチャットが会社の会議室になっている。一応顔を合わせた会議が必要と言うことで、毎週木曜日は編集会議をしているが、必要があれば気軽にいつでもビデオチャットをして打ち合わせをし、ウェブマガジンの記事は現場から、自宅から、さまざまなところからアップされる。

 「先日打ち合わせをしようと思ってマクドナルドに入ったら、うまくWi-Fiがつながらなかったので、それぞれ自宅に帰ってネットに接続して、Skypeで打ち合わせをしました」(鈴木氏)といった、ノマドワークに関するエピソードは山ほどあり、このワークスタイルがネット接続を前提にしている事がよく分かる。

 ネット環境の次は電源だ。ノートパソコンを使って仕事をしていて、常に心配しているのがバッテリーの持続時間である。僕が使っている初代MacBook Airはカタログで約5時間だが、最近の実測では3時間半ほどの持続時間になってきてしまった。

 しかし上の時間は無線LANを使った場合であり、USB接続の通信モジュールからネット接続を行なうと、バッテリーはフル充電でも2時間持つかどうか怪しくなってくる。そのため自分の行動範囲で電源が利用可能なカフェを見つけておき、なるべくそこで作業をするようにしている。

 こうして、街の中を動き回りながら仕事をするには、オンラインであり続ける環境と、電源が取れる場所という2つのインフラが必要になってくる。

サンシャイン・スタジオ 以前の記事でご紹介したWK+TO GOが開かれた原宿のサンシャイン・スタジオ。このお店にも電源と無線LANが完備され、ノマドワークをしている人たちのコミュニティになろうとしている

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