このページの本文へ

松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第59回

「ダブル」から考えるワンセグライフの広がり

2009年02月07日 18時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

iPhoneにして見落としたワンセグ録画

 さて、僕が普段iPhoneをメインのケータイにしてから、失った機能は主に3つだ。よく言われている話ではあるが、デコメールと、おサイフケータイ、そしてワンセグである。

 この3つの中でワンセグについては、2008年12月31日、ソフトバンクBBがミニチュアiPhoneのようなデザインのガジェット「TV&バッテリー」をリリースしてくれたおかげで、iPhoneでも楽しめるようになった。

iPhoneと接続

iPhoneと接続した「TV&バッテリー」

 この「TV&バッテリー」は品薄状態にあり、東京都心のショップをめぐってみたが、売り切れているショップが多い。バッテリーへの不安とワンセグ視聴ができない、という2つのウィークポイントを解決する物として、ニーズが高かったのではないだろうか。

 しかし、ワンセグケータイにあってiPhone+TV&バッテリーにないものが1つある。それは録画機能だ。この録画機能、ワンセグケータイでは侮れない、重要な機能になりつつある。

932SHなら番組予約をしておくと、録画予約の時間が近づいてくると画面表示とアラーム音で知らせてくれる。ワンセグ視聴中でも同様に動作する

 時々、地下鉄の中でケータイの映像を視聴している人を見かける。その多くが、メモリカードに録画してあるワンセグ放送を見ている。今なら5000円程度で16GBといった大容量のmicroSDHCメモリカードを購入することができる(16GBといったら、iPhone 3Gの現段階の最大容量だ)。1時間の番組を録画すると約200MBなので、容量をほぼ気にせず録画して好きなときに視聴できる環境は整いつつある。

 また、録画した番組は地デジ対応のHDDレコーダーからメモリカードにコピーしてケータイで視聴することも可能だ。特にパナソニックのHDDレコーダー「DIGA」の中には、地デジ録画の際にワンセグ部分も録画する機能が付いているものもある。これなら、変換の待ち時間なしにメモリカードにコピーして出かけられる。

 しかし、テレビ欄を事細かにチェックしていない限りは、いつどこで、自分が気になる番組が放送されるか分からない。あるいはザッピングしていて見たい番組を見つけてしまったけれど、もうすぐ見ようとしていた番組が始まってしまう、といったシチュエーションは今までどちらかをあきらめるしかなかった。

 ダブルチューナーの威力は、ここでも発揮される。被っている番組の片方を視聴して、片方は録画しておく裏録としてだけではなく、両方録画しておくことも可能なのだ。イヤホンを持っていないが電車の中で見つけた番組を、とりあえず録画して後で音付きで楽しむ使い方は実用的だった。意外と、面白い番組に出会うチャンスはあるものだ。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン