モンスターハンター フロンティア オンライン
テストタイトルの中で負荷がもっとも軽いと思われる、モンスターハンターフロンティアオンラインだが、9800 GX2のスコアが異常に低くなっている。これは単純にマルチGPUによるアクセラレートが掛からず、シングルGPUとしてのスコアとなったためだ。マルチGPUの弱点はドライバのデキと、ゲーム側の対応が噛み合わない場合、性能が発揮できないという問題を常に抱えていることは覚えておく必要があるだろう。もっとも、ドライバはほぼ毎月アップデートされているので、時間が解決してくれる問題でもある。
9800 GX2以外のスコアを見てみると、Radeon勢がGTX 280OCを概ね凌駕し、かろうじてマルチGPUの面目を保った形となっている。
温度と消費電力
最後に温度と消費電力を見てみよう。GPU温度はHWMonitorPro 1.03を使用し、消費電力はワットチェッカーを使用して計測している。計測はアイドル時(EIST有効)はWindowsが起動してから15分放置した時点、高負荷時は3DMark VantageのGAME2テストを連続して5回実行し最も高い値を抜き出している。
4製品は、いずれも2スロット仕様のGPUクーラーを搭載しているが、ファン騒音はどれも静かだ。もっとも静かだったのが、GTX 280OCだったが、温度は他の3製品と比べても高くも低くもないといった感じだ。圧倒的に低かったHD 4850x2はGPUごとにアルミヒートシンクとファンが取り付けられており、騒音も最も大きく、ある意味冷えて当然という結果である。
そして消費電力だが、もっとも省電力だったのはGTX 280OC。逆に最も高かったのがHD 4870X2だった。
マルチGPUを生かすにはCPUパワーが必要
現時点での最良の選択肢はGTX 280
今回は同じプラットフォームでビデオカードだけを差し替えてテストを行なってきたが、高性能なビデオカードを生かすためには、高性能なCPUが必要となる。その意味で、今回のテストPCスペック、テスト内容ではマルチGPUなどの高価なシステムは必要ないと言えるだろう。
しかし、より高速なCPUを搭載し、さらに高解像度で重いゲームをプレイするのであれば、マルチGPUという選択肢も当然“アリ”である。
結論としては、今回のシステム構成で、最良の選択肢はGTX 280OCを選ぶことだ。パフォーマンス的に9800 GX2やRadeon HD 4850X2と比べて遜色なく、さらにシングルカードのため消費電力的にも有利であり、価格も4製品の中ではもっとも安価。そしてどんなゲームでも問題なくプレイ可能で、これから2年くらいは現役で使えるため、次々と買い替えていくよりは安価に済むだろう。次点としては、HD 4850X2だろうか。
そんなわけで、GTX 280を買えば、ノープロブレム。最近は品薄で、なかなか見つからないそうだが、がんばって探して買って欲しい。きっと満足のいくパフォーマンスが得られるはずだ。
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