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古田雄介の“顔の見えるインターネット” ― 第32回

永遠の命は20年以内に実現?――Amrit不老不死研究所

2008年09月01日 15時00分更新

文● 古田雄介

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 「不老不死」という言葉には、SFチックな響きがある。しかし、現実の医学会でも関連する分野の研究が進められている分野だ。

 特に、「再生医療」(ライフサイエンス)と呼ばれる分野では、細胞の培養や投薬などによって、失われた器官の再生や寿命の延長法などが、部分的に整えられつつあるのだ。

 とはいえ、正確な医学関連の最新情報を得るためには、主要ソースとなる学術論文を読むことは避けられない。一般の人々が最先端を把握するのが難しいのはそのためだ。そこで、専門分野と一般社会の橋渡しをしてくれるサイトの存在が光る。今回取り上げるAmrit不老不死研究所だ。

 管理人のふぇちゅいん氏は、自分が生きている間に不老不死が実現するという可能性を感じてサイトを始めた。そして、現在も「脳以外の器官は、20年以内に不老不死が実現する可能性が高い」と語る。

 その考えの信憑性はあるのか。ふぇちゅいん氏の人となり、サイト運営のコンセプトなどから探っていく。


Amrit不老不死研究所

 1999年11月にスタートした、ライフサイエンスの総合ニュースサイト。世界中の論文から国内の全国紙まで幅広い情報源を持つ。最先端医学の現状を、専門知識がなくても読める「分かりやすい解説」を添えて紹介している。アクセス数は1日200~400と少なめだが、大学や研究機関などに根強いファンを持つ、知る人ぞ知るサイトだ。



自作PCのように人体をカスタマイズしたい



── ふぇちゅいんさんは、現在医療関連施設に勤務されているとのことですが、いつ頃からライフサイエンスに興味を持ったんですか?

ふぇちゅいん 大学浪人の1年目ですね。それまでは電気情報系に進みたいと考えていたんですが、ふと「パソコンを自作するみたいに、人体をカスタマイズできたらいいな。よし、これからはバイオだ」って思い立ったんです(笑)。それで、再生医療が学べる大学に入って、自分の勉強も兼ねて「Amrit不老不死研究所」を立ち上げました。現状ではまだまだだけど、僕らが生きている間には面白いことになりそうだなというのを感じて。

ふぇちゅいん氏。サイト運営は一生続けたいと考える反面、モチベーションの維持を悩んでいるという。「1週間に1時間はサイト運営に当てるように決めています。そうしないとどこまでもサボるから(笑)。アクセス数が上がってやる気が出るというのが理想ですね」とのこと

── では、今は再生医療系の職場に勤務しているわけですね。

ふぇちゅいん いえ、個人的に再生医療はまだ早いと感じたので、別の分野を担当しています。ただ、仕事柄、一般には公開されていない学術論文も読めるので、そういった環境も業務のついでに利用させてもらっていますね。


── Amrit不老不死研究所には、学術論文だけでなく、新聞社のニュースサイトの記事もピックアップされていますが、どのように情報収集しているのでしょう。

ふぇちゅいん 基本的にはRSSと自作スクリプトによる自動収集です。「useWill.com」というウィルコム情報サイトも運営しているので、そちらも合わせて1000件くらいのサイトを登録していますね。

 あとは、日本のニュースサイトでもライフサイエンス関連の記事がたまに載るじゃないですか。ああいうのを逐一メモして、そのニュースの元になった原文を調べるということもやっています。

 そういったスタイルだから、専門的な内容から新聞社サイトの記事まで混在しているんですよ。


── 新聞のニュースも採り上げることで、医療の知識が全然ない人でも読みやすい内容になっていますね。

ふぇちゅいん そうですね。「自分の勉強になる」だけでなく、「専門外の人でもライフサイエンスの魅力が分かるように」というのがコンセプトになっていますから。

 アクセス解析すると大学からの閲覧が多いですが、もっと多くの人に読んでもらえたらと思っています。

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