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池田信夫の「サイバーリバタリアン」 ― 第23回

検索エンジンが「違法」、いつまで続く?

2008年07月01日 13時20分更新

文● 池田信夫/経済学者

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著作権法が「官製不況」を生む


 政府の知的財産戦略本部は6月18日、「知的財産推進計画2008」を正式決定した。この中で、「ネット検索サービスや通信過程におけるサーバー等での一時的なデータの蓄積が円滑に行えるよう法的措置」をとるとしている。

 しかし、もう遅い。日本の検索エンジンは、ほとんど壊滅してしまったからだ。日本語のYahoo!やGoogleなどのサーバーも海外に置かれ、あなたが検索するたびに無意味な国際通信が行なわれる。検索関連サービスがすべて違法になる疑いがあるため、日本のウェブは大きく立ち遅れてしまった。厳重な著作権法が官製不況をもたらしているのだ。

 私の知人は、サーバーに検索機能を付けようとしたら、会社から「コンプライアンス」の問題があると指摘された。社長に直訴しても法務部が認めないので、頭にきて会社を辞めて、自分で検索サービス会社を立ち上げた。このときも関係者が心配するので、専門の弁護士に依頼して「検索サービスは合法化する方向なので、摘発されることはありえない」という文書を書いてもらって、やっとのことでサービス開始できたという。



検索エンジンが無断複製にあたる?


 著作権法では、著作者に無断で複製、編集、公衆送信を行なうことを禁じている。検索エンジンでは、効率的に検索するため、ウェブサイトをキャッシュ(一時記憶)するが、これが無断複製にあたる。またインデックスを付けて一部を表示することは編集に該当し、検索結果を表示することが自動公衆送信になるとされているのだ。

 しかし検索が違法行為だというのは、非常識だ。これを現行法で「合法化」する方法はないのだろうか。ひとつは検索を著作権法で認められている「引用」と解釈することだが、キャッシュを引用と考えるのは無理がある。また放置していれば許諾とみなす「黙示の許諾」という解釈もありうるが、これも訴訟を起されたら違法になるリスクを払拭するものではない──というのが文化審議会の法制問題小委員会の結論だ(PDF資料)。

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