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突撃!隣りの“軍”の晩ご飯!!

「戦闘糧食晩餐会」で世界中のレーションを食べ比べ!(後編)

2007年11月05日 04時00分更新

文● アスキー戦車部長Y

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 東京キャロル主催の「戦闘糧食晩餐会」に参加したASCII.jpミリタリー特別取材班。そこで待ち受けていたのは12ヵ国60種類以上もの戦闘糧食やレーションだった。

これはまずい! 戦闘糧食 ワーストランキング

 さて、前編では食べて旨かったものを書き連ねてみたが、今度は食べて不味かったものを書いてみたい。もちろん、人間何が旨いかマズいかはその人の経験、体調などによって変わる訳で、絶対ではないということを再度述べておく。また、今回セッティングしていただいた東京キャロルや、カメ一等兵氏、その他、この戦闘糧食晩餐会にご協力いただいた方々に、深い感謝の念を持っていることを改めて記載しておく。


カナダ

第3位 カナダ軍
プリン


プリン ああ、見た目があまりにもひどい、ひどすぎる。これではまるで……いや、何でもない

 まず、プリンというものがこのような形になっても、まだプリンだ、という事実が筆者にとっては大きな衝撃だった。「戦闘妖精・雪風」の戦闘知性体JAMだ、と言われた方がまだ納得するかもしれない。食感はふんわり感のないフルーチェとでもいうべきか。そしてその味は、なんとも言えない甘酸っぱさ。プリンって甘酸っぱいものなのか?
 敢えて言えばキャンディーの「チェルシー」に似た味とでも言えば良いのだろうか。まあ、戦場で他に甘味がなければ受け入れざるを得ないかも知れないが……。とはいえ、私はカナダの食品事情をまったく知らない訳で、もしかするとカナダではこのドロドロのプリンがお袋の味なのかも。


イギリス

第2位 イギリス軍
チャーメン


イギリス軍チャーメン イギリス軍チャーメン
八角(ハッカク)が入っているのか、本格中華の香りがしてとても食欲をそそる。ところが、舌が脳に伝える情報は、鼻が伝えるそれとは180度異なる

 ラーメンを写真で見ただけのコックが、見た目だけでウスターソースとか中華味などの調味料で適当にスープをでっち上げ、そこに水(お湯じゃなく)で戻したベビースターラーメンを放り込んだ、という感じの味。人類は麺類、などと喧伝される我が国で、幼少の頃より数多の麺類で食感を磨かされている日本人が食することが出来る味と食感ではございませぬ。これならチキンラーメンをそのまま持って行ったほうが絶対良いのでは、と思う。ぜひイギリス軍のレーション製作担当者は日本のカップラーメン(ベビースターラーメンもだ!)を取り寄せて研究するべきでしょう。


イギリス

第1位 イギリス軍
水溶きオートミール


イギリス軍水溶きオートミール イギリス軍水溶きオートミール
決してお好み焼きを作っているわけではない。戦闘中にお湯が用意できない場合は、固まったレーションをこのように水で溶いて食べることになるのだ。ちなみにイギリス軍の名誉のために記しておくが、お湯で作ったオートミールは(旨いとは言い難いが)普通に食べられた

 味がしないんですよ、味が! まあ、これより前に味の濃いレーションを食べて、口の中が脂っぽくなってしまっていたせいかもしれないが。せめて、塩味くらいはあるかと思ったけどそれもない。オマケにお湯ではなく水溶きなので、室温レベルの温度の食べ物になっているため、口に入れても食べ物を食べている感じがしない。味見だけで「もう結構」という感じ。風邪で舌が馬鹿になって味が分からないのに、無理に冷めたお粥を食べた時に似ているかもしれない。とにかく口に入らないのだな。
 ちなみにオートミールとは、カラス麦というものを押しつぶして調理したお粥だ。まあ、北村記者も筆者もチャキチャキのニッポンジンで、こんなものは食べ慣れていない。健康食品としても注目を浴びているらしいので、今後食べる機会はあるかもしれないのだが……。
 海外旅行でイギリスに行っても、「旨い物がない」と言われているのを耳にするが、ミリメシでもマズい、というのはもはやイギリスのメシのマズさはいかんともし難いものがあるということなのだろうか。もっとも「メシがマズい軍隊は強い」という俗説がある訳で、このマズいオートミールやチャーメン(19世紀の英国海軍にチャーメンはなかったとは思うが)を食べながら、「イギリス人は七つの海を駆けめぐりって世界を支配したのか」と思うとまた複雑な心境になりますな。


日本人ならやっぱりお米! 自衛隊の戦闘糧食は世界一?

 やっぱり日本人ならコメのメシでしょう。ということで、口直しに自衛隊の缶メシを食べてみよう。いわゆる「戦闘糧食I型」といわれるタイプ。我々はしいたけ飯を食べてみたが、味はもちろん普通のしいたけ飯。弾力のあるしいたけは噛むと旨味がしみ出してくるし、ご飯も普通の炊き込みご飯となんら変わらず美味しく食べられた。

とり飯 しいたけ飯
自衛隊のとり飯自衛隊のしいたけ飯
しいたけ飯 お米は、モチ米を使用している。栄養価が高く、お腹の持ちも良いためだ

  なお、缶メシのお米はアルファ化されているため、そのままでは大変食べにくい。通常は食前に湯煎して喫食される。演習等では駐屯地で加熱しておいて、演習場に輸送して隊員に配ったりするとのこと。

お米のアルファ化

 一度炊いたご飯を乾燥させること。炊飯器に入れたご飯が乾燥して固くなっていることがあるが、まさにその状態。この状態であれば長期保存が可能だ。そのままでも食べることはできるが、通常はお湯や水で戻して食べる。炊飯等が不可能な状況でも、普段食べているご飯とほぼ同等のものを食べられるわけだ。この特性から戦闘糧食だけでなく、我々の防災用備蓄食品や登山用食品としても用いられている。

※お詫びと訂正:記事初出時、「缶メシのお米はアルファ化されているため、そのままでは食べられない」とありましたが、米はアルファ化されていても、(非常に固く味も落ちますが)そのまま食べることが可能です。誤解を招く文章だったことをお詫びし、訂正いたします。

(次ページへ続く)

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