フリマアプリで名を馳せるメルカリがシェアリングバイクサービス「メルチャリ」を開始した。サービス第1弾導入都市は福岡市で、2月27日お披露目イベントが開催された。
メルチャリの自転車の鍵は「tsumug」と、メルカリのグループ会社「ソウゾウ」が共同で開発した。
筆者は別名義でtsumugにエンジニアとして関わっている。今回はtsumugとメルチャリについて紹介していきたい。
放置自転車の問題を解消し得る仕組み
メルチャリの肝は個人や地域との共同運営にある。
ほかのさまざまなシェアリングバイクサービスにおいて、問題視されているのは大量の放置自転車だ。メルチャリは、この問題をユーザー個人や地域と共同で運営することで解決しようと試みている。
たとえば故障自転車を見つけたユーザーは、アプリを通じて報告する。また、放置自転車を見つけたユーザーは、メルチャリ専用駐輪所(ポート)まで、15分間無料でメルチャリが使える。こうした「運営的」な行動で、メルチャリ内で貯まるマイルやメルカリポイントが付与される。
もうひとつの特徴はメルチャリの自転車に電動アシスト機能がないこと。それが第1弾導入都市に福岡市が選ばれたことにつながる。
福岡市は高低差の少ない都市であり、都市機能がコンパクトに整っている。電動アシストなしの自転車で移動するのに適しているという訳だ。また、福岡市には2017年からメルカリのカスタマーサポートの拠点がある。メルカリとしては利便性がいいようだ。
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