動画や音楽の視聴、ゲーミングといった用途やコスト、筐体サイズを重視するなど、自分好みに組み立てられるPC自作。ただ、その自由度の高さに比例して、パーツ選定にはある程度の知識や時間が必要になる。
そんなパーツ選定に悩まずに済むよう、秋葉原の主要パーツショップ店員に聞いたオススメパーツ構成を紹介。コスト重視の激安から、最新ゲームをヌルヌル表示でプレイできるゲーミング構成まで、さまざまなPC構成を毎月お届けしよう。
秋葉原や通販で、“○○○を快適に楽しめるPC自作パーツをサクッと買いたい!!”、“どんな構成が良いのか見当がつかない”といった人は注目してもらいたい。
AMD最新APUのRyzen Gで
日常用途PCを組む
長らくメインストリームCPUの主流だった4コア/8スレッドの壁を打ち破ったAMD Ryzenと第8世代Core iプロセッサー。8コア/16スレッドで4万円となるRyzen 2700Xに、6コア/12スレッドで、さまざまな用途で優れたパフォーマンスを発揮するCore i7-8700Kとi7-8700。さらに6コア/6スレッドになるが、コスパ優秀なゲーミングPC自作にベストなCore i5-8400など、選択肢が豊富になっている。
そんなメインストリーム向けCPUを使ったPCは魅力的だが、用途によってはオーバースペックなうえ、予算もOS込みで10万円越えが必要になる。
今回はメールやウェブ閲覧、動画視聴、Officeアプリといった日常用途がメインとなる10万円アンダーの自作PC構成をTSUKUMO eX.の6階スタッフの石井さんに相談ところ、4K出力やライトゲーミングや軽い写真加工も視野に入ったAMD Ryzen Gを使ったコンパクトPCを提案してもらった。
コンパクトなMini-ITXで組むRyzen G PC
TDP 65Wで4コア/8スレッド、定格3.6GHz、最大3.9GHz動作となる「Ryzen 5 2400G」の魅力は、やはりRadeon RX Vegaをベースにした内蔵GPUで、レビュー記事でのベンチマーク結果からも分かるように、画質にこだわらなければ、「ファンタシースターオンライン2」や「ファイナルファンタジーXIV」を十分遊べるパフォーマンスを発揮する。
もちろん、インテルLGA 1151のミドルローCPUになる4コア/4スレッドの「Core i3 -8100」(1万3500円前後)と比べ、動画や写真エンコードといった作業のパフォーマンスが一歩及ばず、i3-8100に1万1000円前後で購入できるGeForce GTX 1030搭載のローエンドビデオカードを組み合わせると、ゲームパフォーマンスも負けてしまうが、低予算で日常用途から軽い写真や動画の編集作業、さまざまなライトゲームを遊べるPCを組むなら、「Ryzen 5 2400G」はかなり魅力的になっている。
高パフォーマンスを備えるGPUを内蔵するRyzen Gは、コンパクトケースとの相性も抜群と語る石井さん。今回の構成でも、予算に重きを置きつつ、コンパクトケースを採用している。
そのうえ、コンパクトPC自作の難易度を高める要因のひとつであるケーブル配線が極力必要ないように、スロットに差すM.2 SSDを採用するほか、4K60p出力が可能なDisplayPort出力端子を装備するマザーボードなど、予算を抑える割り切りをしつつ、こだわりもある構成になっている。
第2世代Ryzen 7搭載PCの構成 | ||
---|---|---|
CPU | AMD「Ryzen 5 2400G」 (4コア/8スレッド、定格3.6GHz、最大3.9GHz) |
1万8980円 |
マザーボード | GIGABYTE「GA-AB350N-Gaming WIFI」 (Socket AM4、B350、Mini-ITX) |
1万3770円 |
メモリー | Crucial(CFD販売)「W4U2400CM-4G」 (DDR4-2400、4GB×2枚) |
1万480円 |
SSD | Western Digital「WDS250G2B0B」 (250GB、SATA3) |
8980円 |
光学ドライブ | なし | |
ビデオカード | AMD「Radeon RX Vega 11」(CPU内蔵) | なし |
PCケース | RAIJINTEK「METIS PLUS」(Mini-ITX) | 7277円 |
電源ユニット | CORSAIR「SF450(CP-9020104-JP)」 (80PLUS GOLD 450W、SFX) |
1万980円 |
その他 | SilverStone「SST-PP08B」 (SFX→ATX変換マウンター) |
980円 |
小計(税抜) | 7万1447円 | |
消費税(8%) | 5715円 | |
総額(税込) | 7万7162円 |
※価格は5月27日調べ。店頭価格ならびに在庫を保証するものではありません。
この連載の記事
-
第101回
PCパーツ
【今月の自作PCレシピ】15万円で組める! LEDで彩るピラーレスPCの自作に挑戦しよう -
第100回
PCパーツ
【今月の自作PCレシピ】「FFXIV」の大型アップデートも安心、ゲーマーが選ぶ春のゲーミングマシン -
第99回
PCパーツ
【今月の自作PCレシピ】九十九回掲載記念の購入特典あり! 30万円前後で組む最新ゲーミングPC -
第98回
PCパーツ
【今月の自作PCレシピ】Core i7&RTX 4070 Ti搭載で30万円切り!旬な要素を盛り込んだゲーミングPC -
第97回
PCパーツ
【今月の自作PCレシピ】LED満載のWQHD&4KゲーミングPC -
第96回
PCパーツ
【今月の自作PCレシピ】奥さんに気づかれない!? 見た目は仕事用のブック型ゲーミングPC -
第95回
PCパーツ
【今月の自作PCレシピ】限定特価品を使った低価格ゲーミングPC -
第94回
PCパーツ
【今月の自作PCレシピ】被弾率減少!? 4K/120fps張り付きプレイを実現するPC -
第93回
PCパーツ
【今月の自作PCレシピ・大阪編】優しい発光のゲーミングPC&大阪らしい紫色のPC -
第92回
PCパーツ
【今月の自作PCレシピ・大阪編】小型高性能&空冷最強のゲーミングPC -
第91回
PCパーツ
【今月の自作PCレシピ・福岡編】アプライド博多店スタッフ推しはRyzenゲーミングPC - この連載の一覧へ