性能は4770Kに比べてクロック分向上
しかし500MHz差なので1割以上のアップに
さて、気になるベンチマーク結果について紹介しよう。今回はOC結果が重要なこともあり、CPU性能を測るベンチを中心にまとめている。
結論からすると、基本的にはCore i7-4770Kの高クロック版として順当に性能向上を果たしている。……と言いたいところだが、「順当に」と言っても、今回はクロック上昇分が大きいのは最初に紹介した通り。つまり定格同士で比べると、これがかなりの差となる。
とくに純粋なCPU性能を測るCINEBENCH R11.5とR15のマルチスレッドでは、それぞれ約12%、約14%ほど4790Kの方が高速だ。同価格帯のインテルCPUが15%も性能が上がるというのは、もちろんここ最近ではなかった話だ。
なお、OCした状態同士では、4790KがR11.5でスコア10越えを達成している点が目立つが、さすがに実クロックが200MHzまで接近しているため、性能差自体は大きくない。
また、実アプリとしてCPUパワーが要求される動画再エンコード(変換)処理を、ペガシスのTMPGEnc Video Mastering Works 5で測定した。これは11分20秒・フルHD解像度のAVCHDファイルを720×480ドットのMP4ファイルに2パス変換するというものだが、こちらも12分対13分と、11%ほどの向上となっている。
合わせて、サイバーリンクのMediaEspresso 6.7と同じソースファイルを、Quick Sync Video経由で1280×720ドットのMP4ファイルに変換した場合の速度を測定した(速度設定は「高速」)。が、こちらはクロックの速度差はほぼないようだ。
なお、内蔵GPUの性能を計るため、3DMarkでのIce StormとCloud Gateテストも実行した。こちらは基本的に動作クロック順に性能が伸びているが、一方でGPU側の性能差がほぼないこともわかる。
こと内蔵GPUに関しては、両者ともHDグラフィックス 4600ということもあり、性能差はあまりない(4770Kから低下してもない)と考えていいだろう。
→次ページヘ続く (アイドル時の消費電力が優秀)
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