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最新パーツ性能チェック 第181回

eスポーツプレイヤーのGPU選択肢を変える可能性を秘めた「GeForce GTX 950」

2015年08月21日 08時00分更新

文● 加藤 勝明 編集●北村/ASCII.jp

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 2015年8月20日、NVIDIAは第2世代MaxwellをベースにしたローコストミドルレンジGPU「GeForce GTX 950」(以下GTX950)を発表した。

今回入手したPalit製GTX950搭載カード「NE5X950S1041-2063F」。通販サイトでは2万3000円前後で流通している

 これまでのGeForceファミリーは、2万円台後半~3万円ゾーンをGTX960が、その下をGTX750TiやGTX750が守ってきたが、GTX750Tiは第1世代Maxwellベース。第2世代Maxwellと比較すると、メモリー圧縮機能やMFAAの欠如、HDMI2.0非対応など見劣りする部分が多々あった。しかしGTX950の登場によりハイからローまでのGTX900シリーズが揃ったことになる。

 GTX950の北米価格は159ドル、国内製品価格はおおよそ2万4000~2万6000円といったところ。GTX960が最安2万4000円~、高級OCモデルで3万円台終盤、GTX750Tiが1万4000円~2万円なので、若干為替マジックの香りはするものの“まあこんなもんかな”的な価格といえるだろう。

 今回はPalit製のGTX950搭載カードを運良く入手することができたので早速テストしてみたい。

今回入手したGTX950評価用カードを「GPU-Z」でチェックした

GTX950は960の縮小モデル
補助電源は必須

 ではGTX950のスペックを前後のモデルと比較してみよう。

各ビデオカードの比較表
  GeForce GTX 960 GeForce GTX 950 GeForce GTX 750Ti GeForce GTX 750 GeForce GTX 650
コードネーム GM206(Maxwell) GM206(Maxwell) GM107(Maxwell) GM107(Maxwell) GK107(Kepler)
製造プロセス 28nm 28nm 28nm 28nm 28nm
ストリーミング
プロセッサー数
1024基 768基 640基 512基 384基
コアクロック 1126MHz 1024MHz 1020MHz 1020MHz 1058MHz
ブーストクロック 1178MHz 1188MHz 1085MHz 1085MHz -
テクスチャー
ユニット数
64基 48基 40基 32基 32基
ROPユニット数 32基 32基 16基 16基 16基
メモリー転送レート(相当) 7GHz 6.6GHz 5.4GHz 5GHz 5GHz
メモリータイプ GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5
メモリーバス幅 128bit 128bit 128bit 128bit 128bit
メモリー搭載量 2GB 2GB 2GB 1GB 1GB/2GB
TDP 120W 90W 60W 60W 55W
外部電源 6ピン 6ピン なし なし 6ピン

 設計のベースはGTX960と同じGM206。GTX960は8基のSMX(CUDAコア128基のクラスター)を持っていたが、GTX950はこれを6基に削減。これに呼応してテクスチャーユニットやROPも減らしたもの。至極シンプルなコストダウンモデルといえるだろう。

 この設計変更によりTDPは90Wに減少、補助電源は6ピン×1が必須となった。補助電源なしで動作する最速のGeForceはGTX750Tiから変化していない。

補助電源は6ピンが1系統。GTX750Tiのように補助電源なしで動かないのは残念なところだ

コスト勝負の製品なせいかカード裏面は何もない。もっともヒートシンクが軽いので、バックプレートがなくても歪む心配は少なそうだが

インターフェースは定番のDVI×2にDisplayPortとHDMI2.0が1系統ずつ。Radeon 300シリーズがHDMI2.0を見送ったのとは対照的だ

→次のページヘ続く (ターゲットはMOBAプレイヤー

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