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痛車でラリー! メロンインテ3年目は頂点への戦い 第8回

前人未踏の域へ! メロン号、丹後半島ラリーで完勝

2012年09月12日 18時00分更新

文● 中村信博 ●撮影/中島正義、うえのふみお

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デイ2も怒濤のアタックで
ライバルを寄せ付けないメロン号!

 26日(日)、デイ2。この日は途中で1回のサービスをはさんだ5本のステージをアタックして、昼過ぎにゴールする設定だ。オーバーナイトパルクフェルメを出たメロン号が、この日最初のサービスDに入ってくるが、この10分間のサービスではメロン号のフロントにニュータイヤを装着したのみ。これで規定使用本数の10本ちょうどとなり、昼前のサービスEでは自動的に各部チェックのみのオーダーとなる。

 トップのメロン号と2番手のGAZOO 86とのタイム差は、前日の快走の結果、34.3秒まで開いていた。ひとまずは安心できるマージンだけど、まだまだ気は抜けない。シリーズランキングを考える上では、今回のイベントで1点でも多くのポイントを取っておきたい。2日目もトップタイムを刻むことでデイポイント3点をゲットして、フルポイントでクラス優勝を飾りたいところなのだ。

 ということで、この2日目も一切手を抜かずにアタックをかけることが決定した。でもここでリタイヤすれば元も子もないので、周囲とのタイム差を見ながら着実にポイントゲットを狙う作戦でいこう。最終的に1秒でも勝っていればいいのだ!

SS(距離) ステージタイム(トップ差) クラス総合タイム(トップ差)
SS9/角突山線IV
(9.12km)
6:57.1(TOP)42:49.2(TOP)
SS10/大内線I
(4.86km)
3:29.3(TOP)46:18.5(TOP)
SS11/奥寄線III
(3.94km)
2:59.3(TOP)49:17.8(TOP)

 メロン号、このセクション4でも3本のSSすべてでベストタイム! このとき初めて、「もしかして、今回のイベントじゃ全13本のステージぜんぶでベストタイムが獲れるんじゃね?」と意識しはじめた。全日本ラリー選手権の歴史上、すべてのSSでベストタイムを獲ってクラス優勝を飾った例は、限りなく少ない。まさに大記録だといえるだろう。

ADVANの服を着たワンコをデカめろんちゃんが散歩中。SSでは激しいバトルが繰り広げられているが、サービスパークではこんなのほほんとした一面も

たくさんのMRCのノボリがはためく中、新たな萌えフラッグが……

 しかし、しかしだ! ここで無理をしてリタイヤなどしてしまえば、まさに目先の欲にとらわれて大魚を逃がすことになってしまう。おそらくは眞貝選手も意識しはじめているだろうけど、ここは心を鬼にして「全SSベストなんて狙わずに、確実に1勝を挙げるように」と指示を出した。ドライバーとしては、こんな大記録を目前で手放すのは辛い決断だと思うが……。

SS(距離) ステージタイム(トップ差) クラス総合タイム(トップ差)
SS12/角突山線 V
(9.12km)
6:59.8(TOP)56:17.6(TOP)
SS13/大内線II
(4.86km)
3:29.8(TOP)59:47.4(TOP)

眞貝選手「全SSベストが掛かった最終セクション、中村監督からは“全SSベストなんて余計なことを考えないように!”とプレッシャーから解放してもらって、無事ゴールすることだけを考えて落ち着いて運転することができました。
 とりあえず漆戸選手とのコンビで最後のSSになるこのSS13、そのお互いの苦労と努力を噛みしめながら楽しんで走りました。それでも調子の良い時というものはあるもので、このSSは2番手と0.1秒差ながらもベスト! 全日本では初めて全SSベストという最高の結果を獲得することができました!」

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