ベンチマークテストで「Intel SSD 520」の性能を確認
スペックとコントローラーの確認が終わった所で、ここからはベンチマークテストにてIntel SSD 520シリーズの性能をチェックしていくことにしよう。テストに使用したのは前述の通り、リテールパッケージ版の240GBモデル「SSDSC2CW240A3K5」(以下Intel 520)だ。
さらに、比較対象用として、Intel SSD 510シリーズの250GBモデル「SSDSCMH250A2K5」(以下Intel 510)と、SandForce製「SF-2281」搭載したPatriot WILDFIREの240GBモデル「PW240GS25SSDR」(以下WILDFIRE)を用意した。特にWILDFIREは、SandForce製「SF-2281」搭載SSDのなかでも、高速な製品として知られていることから、Intel 520の性能を測るにはちょうどいいだろう。
比較SSDスペック表 | |||
---|---|---|---|
製品名 | Intel 520 240GB (SSDSC2CW240A3K5) |
Intel 510 250GB (SSDSC2MH250A2ES) |
PATRIOT WILDFIRE 240GB (PW240GS25SSDR) |
容量 | 240GB | 250GB | 240GB |
シーケンシャル リード |
550MB/sec | 500MB/sec | 550MB/sec |
シーケンシャル ライト |
520MB/sec | 315MB/sec | 520MB/sec |
ランダムリード | 5万IOPS | 2万IOPS | 記載なし |
ランダムライト | 8万IOPS | 8000IOPS | 8万5000IOPS |
インターフェース | SATA3.0(6Gbps) |
ベンチマークソフトは、「AS SSD Benchmark 1.6.4067.64354」、「CrystalDiskMark 3.0.1b」、「HD Tune Pro 4.60」、「ATTO Disk Benchmark v2.47」の4種類を用意。
テスト方法はOS、ドライバ、ベンチマークのみをインストールしたシステム用のHDDを別途用意し、SSDには何もデータを入れない状態で実行した。さらに、ベンチマークテスト中は余計な負荷をかけないために、ネットワークケーブルは抜いた状態で測定を行なっている。
また、テスト用のマザーボードにはIntel Z68 Expressを搭載したGIGABYTE「GA-Z68XP-UD3R-B3」を使い、システムHDD、テストSSDともSATA3.0(6Gbps)ポートに接続している。
テスト環境 | |
---|---|
CPU | Intel 「Core i7-2600K」(3.40GHz) |
マザーボード | GIGABYTE「GA-Z68XP-UD3R-B3」(Intel Z68 Express) |
メモリ | CORSAIR「CMX4GX3M2A1600C9」(2GB×2枚) |
HDD | Seagate「ST3500418AS」(SATA2 500GB) |
電源 | Corsair「CMPSU-750HX」(750W) |
OS | Microsoft「Windows 7 Ultimate SP1」64bit版 |
「AS SSD Benchmark 1.6.4067.64354」で
データ圧縮率による性能の違いをチェック
SandForce製コントローラーでは、データを圧縮して転送を高速化するため、データの圧縮率によって転送速度に違いが出てしまう。そこでまずは「AS SSD Benchmark 1.6.4067.64354」のCompression Benchmarkを使って、データの圧縮率の違いがどの程度転送速度に影響を与えるのか確認しておきたい。
まず、リード性能(緑の折れ線)だが、こちらは0%付近で425MB/sec前後まで落ち込んでいる以外は、全域において約500MB/secと安定したグラフとなっている。この結果からIntel 520はリードに関しては、データの圧縮率にほとんど関係なく高速な転送速度が期待できそうだ。
一方、ライト性能(赤の折れ線)は、圧縮率によって300MB/secから490MB/secまでスコアが変化しており、SandForce製コントローラーらしい挙動を示している。とはいえ、最低速度の300MB/secでもIntel 510のライト性能と同等の性能を実現しているのはさすがといったところ。また、WILDFIREとの比較ではリード、ライトとも確実に上回っている点も注目に値する。
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