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最新パーツ性能チェック ― 第114回

遂に姿を現した8コアCPU「AMD FX」はCPUの覇権を握れるか?

2011年10月12日 13時01分更新

文● 池座 優里

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 2011年5月に対応チップセットが登場し、その存在が噂されていたAMDのハイエンド向けCPU「AMD FX」シリーズの詳細が、遂に明らかとなった。

新しく生まれ変わった「AMD FX」シリーズではロゴも刷新された

 今年に入り、AMDのCPUは省電力向けのFusion APU「AMD E」シリーズや、メインストリーム向けの「AMD A」シリーズなどに世代交代が進んでいるが、ハイエンド向けの「AMD FX」シリーズを待っていたという人も多いだろう。そこで今回は、最上位モデル「FX-8150」(3.6GHz/TurboCore時4.2GHz)にスポットを当てて、AMD FXシリーズの性能をチェックしていきたい。

今回レビューするのは、AMD FXシリーズの最上位モデル「FX-8150」。コアクロックは3.6GHz、コア数はデスクトップCPUとしては初めて8コアに到達した

コアアーキテクチャを刷新
デスクトップCPUも遂に8コアの時代へ

 AMD FXは2007年11月に登場したPhenom以来、長らく採用されていた「K10アーキテクチャー」から、マルチコア、マルチスレッドに特化した「Bulldozerアーキテクチャー」に刷新され、全く新しいCPUへと生まれ変わっている。

AMD FXシリーズのブロックダイアグラム。1つのCPUコアの中にデュアルCPU構成の「Bulldozerモジュール」を複数搭載する「Bulldozerモジュール」では2つの整数演算コアと1つの浮動小数点演算コアを搭載する

 上のブロックダイアグラムを確認してもらうと分かる通り、Bulldozerアーキテクチャーでは32nmプロセスで製造された「Bulldozerモジュール」を複数搭載する構造を採用している。このBulldozerモジュールには2基の整数演算コアとコアごとにL1キャッシュを備えており、同時に2スレッドの実行が可能だ。一方、浮動小数点演算コアやL2キャッシュはモジュール共通のリソースとして用意されている。

CPU-Z1.5.8によるFX-8150のステータス。Nameがなぜか「FX-8130P」となっているが、Specificationではしっかりと「FX-8150」で認識されている。アイドル時は動作クロックが1.4GHzまで下がることが確認できた「Phenom II X6」に引き続き「TurboCore」機能にも対応する。TurboCore動作時は最大4.2GHzまで動作クロックが上昇する

 AMD FXシリーズでは、このBulldozerモジュールを最大4基搭載することで、デスクトップ向けのCPUとしては初めて8コアを実現しているのが最大の特徴だ。ちなみに、キャッシュメモリはL2キャッシュがBulldozerモジュールごとに2MB、L3キャッシュは8MBとかなり贅沢な構成となっている。

FX-8150をタスクマネージャーを確認したところ。8コア認識はさすがに圧巻だ

 コアアーキテクチャの変更によって、コア数が増えているにもかかわらず動作クロックも向上しており、最上位モデルとなるFX-8150の動作クロックは3.6GHz。さらに、シングルスレッド処理での性能向上のため、Phenom II X6から採用されているTurbo CORE機能によって最高4.2GHzまでブーストされる。
 さらにAMD FXシリーズは最上位モデルということで、すべてのCPUが倍率ロックフリーとなっているのも特徴だ。あくまで自己責任になるが、オーバークロックで更なる性能向上も可能となっている。

AMD FXシリーズのスペック
モデルナンバー FX-8150 FX-8120 FX-6100 FX-4100
ソケット Socket AM3+
開発コードネーム ZAMBEZI
コア数 8 8 6 4
動作クロック 3.6GHz 3.1GHz 3.3GHz 3.6GHz
TurboCore時クロック 4.2GHz 4.0GHz 3.9GHz 3.8GHz
2次キャッシュ 2MB×4 2MB×4 2MB×3 2MB×2
3次キャッシュ 8MB
TDP 125W 95W/125W 95W 95W

 AMD FXシリーズは、8コアの「FX-8」シリーズを筆頭に、6コアの「FX-6」、4コアの「FX-4」の3種類がラインナップされている。コア数は増えているものの、TDPは125Wまたは95Wとこれまでと同様に収められているため、基本的にはPhenom IIで使用していたCPUクーラーがそのまま流用できる。
 ただし、対応ソケットはAM3からAM3+へとアップデートされており、一部例外を除き、既存のAM3マザーボードでAMD FXシリーズを使用することはできないので注意してほしい。

「FX-8150」のピン配列(写真左)と「Phenom II X6 1100T BE」のピン配列(写真右)。FX-8150では左下の空きパターン部にピンが1本増えている
Socket AM3+(写真左)とSocket AM3(写真右)。こちらでもピンの空きパターンが1つ少なくなっていることが確認できる

AMD FX対応チップセット「AMD 9」シリーズ

 AMD FXに対応するチップセットは、今年の5月に発表された「AMD 990FX」、「AMD 990X」、「AMD 970」の3種類。基本的な違いはPCI Expressのレーン数で、最上位のAMD 990FXではPCI Express 16×2もしくはPCI Express 8×4の構成が可能で最大4WayのCrossFire Xをサポートする。
 ミドルクラスのAMD 990Xは、PCI Express 16×1もしくはPCI Express 8×2で、こちらは2WayまでのCrossFire Xのサポートとなる。
 下位モデルのAMD 970は、PCI Express 16×1のみの構成でマルチグラフィックスには対応していない。また、これらのノースブリッジに組み合わせるサウスブリッジとして用意されているのが「SB950」だ。チップセットの主なスペックを以下にまとめておこう。

AMD 9シリーズのスペック
チップセット PCI Expressレーン数 SATA3.0(6Gbps) USB 2.0 RAID
AMD 990FX+SB950 PCI Express(x16)×2/(x8)×4 6ポート 12ポート 0、1、5、10
AMD 990X+SB950 PCI Express(x8)×2 6ポート 12ポート 0、1、5、10
AMD 970+SB950 PCI Express(x16)×1 6ポート 12ポート 0、1、5、10

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