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最新パーツ性能チェック 第113回

期待の新星、デスクトップ版APU「AMD A8-3850」を試す

2011年06月30日 13時01分更新

文● 池座 優里

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3DMark06 1.2.0

 次に「3DMark06 1.2.0」の結果を確認してみよう。「3DMark Vantage 1.1.0」に比べるとスコアの差は小さくなっているものの、グラフィック関連のスコアは965 BEの約3倍、2500Kとの比較でも約1.7倍と大きくスコアを伸ばしている。
Dual Graphicsについても「3DMark Vantage 1.1.0」から比べると少し効果が下がっているが、それでも約15%向上しており、Radeon HD 6570のDual Graphics動作の方がRadeon HD 6670単体より高いスコアとなっている。

3D Mark06 1.2.0(単位:Socre) better→

BIOHAZARD 5 ベンチマーク

 実際のゲームパフォーマンスを確認するために、「BIOHAZARD 5 ベンチマーク」でも計測を行なった。計測した解像度は1280×720ドット、それ以外の設定は初期設定のままとした。
 965 BEの9.3fpsや2500Kの23.5fpsという結果を見てもわかるように、これまでのオンボードグラフィックでは動作が厳しかった「BIOHAZARD 5」だが、A8-3850では50fpsを超え、かなり快適に動作する。これだけの性能があれば軽いゲームなら十分快適にプレイできる。
 一方、3DMark系のベンチマークでは確実にスコアを伸ばしていたDual Graphics機能だが、「BIOHAZARD 5 ベンチマーク」ではビデオカード単体よりスコアが下がっており効果がみられなかった。

BIOHAZARD 5(単位:fps)better→

ファイナルファンタジーXIVオフィシャルベンチマーク

 DirectX 9世代のゲームベンチマークとして「ファイナルファンタジーXIVオフィシャルベンチマーク」でも計測を行なった。こちらは比較的CPU性能への依存度が高いベンチマークだが、LOWモードでは965 BEの約3.7倍、2500Kの約2.4倍、HIGHモードでは965 BEの約4倍、2500Kの約2.6倍と大きくスコアを伸ばしている。
 Dual Graphicsについては「BIOHAZARD 5 ベンチマーク」と同じく、内蔵GPUよりはスコアが上昇しているものの、ビデオカード単体よりスコアが低下している。今後のドライバーのアップデートによって改善される可能性はあるものの、現状ではDual Graphicsの効果は限定的で、ゲームによっては有効に働かない事があることを覚えておきたい。

FinalFantasy XIV Offical Benchmark(単位:Socre) better→

消費電力をチェック

 消費電力についても確認しておこう。今回は「Watts up? PRO」を使い、30分放置して最も低い状態をアイドル時、「3D MarkVantage 1.1.0」実行中、最も消費電力が高かった時点を高負荷時とした。
 2500Kと比較するとアイドル時で4.5W、負荷時で37.2Wほど高くまだまだ高めの消費電力ながら、965 BEとの比較ではアイドル時で27.1W、負荷時で58.3Wと大幅に消費電力は削減されている。
 また、Dual Graphics機能をONにした場合、アイドル時はほとんど違いがないものの、高負荷時はビデオカードを単体で使用する場合より約35W消費電力が増えている。現時点では、性能向上の割に消費電力の増加が大きい点は気になるところだ。

消費電力(単位:W)←better

(次ページへ続く)

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