3DMark06 1.2.0
次に「3DMark06 1.2.0」の結果を確認してみよう。「3DMark Vantage 1.1.0」に比べるとスコアの差は小さくなっているものの、グラフィック関連のスコアは965 BEの約3倍、2500Kとの比較でも約1.7倍と大きくスコアを伸ばしている。
Dual Graphicsについても「3DMark Vantage 1.1.0」から比べると少し効果が下がっているが、それでも約15%向上しており、Radeon HD 6570のDual Graphics動作の方がRadeon HD 6670単体より高いスコアとなっている。
BIOHAZARD 5 ベンチマーク
実際のゲームパフォーマンスを確認するために、「BIOHAZARD 5 ベンチマーク」でも計測を行なった。計測した解像度は1280×720ドット、それ以外の設定は初期設定のままとした。
965 BEの9.3fpsや2500Kの23.5fpsという結果を見てもわかるように、これまでのオンボードグラフィックでは動作が厳しかった「BIOHAZARD 5」だが、A8-3850では50fpsを超え、かなり快適に動作する。これだけの性能があれば軽いゲームなら十分快適にプレイできる。
一方、3DMark系のベンチマークでは確実にスコアを伸ばしていたDual Graphics機能だが、「BIOHAZARD 5 ベンチマーク」ではビデオカード単体よりスコアが下がっており効果がみられなかった。
ファイナルファンタジーXIVオフィシャルベンチマーク
DirectX 9世代のゲームベンチマークとして「ファイナルファンタジーXIVオフィシャルベンチマーク」でも計測を行なった。こちらは比較的CPU性能への依存度が高いベンチマークだが、LOWモードでは965 BEの約3.7倍、2500Kの約2.4倍、HIGHモードでは965 BEの約4倍、2500Kの約2.6倍と大きくスコアを伸ばしている。
Dual Graphicsについては「BIOHAZARD 5 ベンチマーク」と同じく、内蔵GPUよりはスコアが上昇しているものの、ビデオカード単体よりスコアが低下している。今後のドライバーのアップデートによって改善される可能性はあるものの、現状ではDual Graphicsの効果は限定的で、ゲームによっては有効に働かない事があることを覚えておきたい。
消費電力をチェック
消費電力についても確認しておこう。今回は「Watts up? PRO」を使い、30分放置して最も低い状態をアイドル時、「3D MarkVantage 1.1.0」実行中、最も消費電力が高かった時点を高負荷時とした。
2500Kと比較するとアイドル時で4.5W、負荷時で37.2Wほど高くまだまだ高めの消費電力ながら、965 BEとの比較ではアイドル時で27.1W、負荷時で58.3Wと大幅に消費電力は削減されている。
また、Dual Graphics機能をONにした場合、アイドル時はほとんど違いがないものの、高負荷時はビデオカードを単体で使用する場合より約35W消費電力が増えている。現時点では、性能向上の割に消費電力の増加が大きい点は気になるところだ。
(次ページへ続く)
この連載の記事
-
第439回
自作PC
暴れ馬すぎる「Core i9-14900KS」、今すぐ使いたい人向けの設定を検証! -
第438回
デジタル
中国向け「Radeon RX 7900 GRE」が突如一般販売開始。その性能はWQHDゲーミングに新たな境地を拓く? -
第437回
自作PC
GeForce RTX 4080 SUPERは高負荷でこそ輝く?最新GeForce&Radeon15モデルとまとめて比較 -
第436回
デジタル
環境によってはGTX 1650に匹敵!?Ryzen 7 8700G&Ryzen 5 8600Gの実力は脅威 -
第435回
デジタル
VRAM 16GB実装でパワーアップできたか?Radeon RX 7600 XT 16GBの実力検証 -
第434回
自作PC
GeForce RTX 4070 Ti SUPERの実力を検証!RTX 4070 Tiと比べてどう変わる? -
第433回
自作PC
GeForce RTX 4070 SUPERの実力は?RTX 4070やRX 7800 XT等とゲームで比較 -
第432回
自作PC
第14世代にもKなしが登場!Core i9-14900からIntel 300まで5製品を一気に斬る -
第431回
デジタル
Zen 4の128スレッドはどこまで強い?Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証詳報 -
第430回
デジタル
Zen 4世代で性能が爆上がり!Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証速報 -
第429回
自作PC
Core i7-14700Kのゲーム性能は前世代i9相当に!Raptor Lake-S Refreshをゲーム10本で検証 - この連載の一覧へ