Outlook 2011
Office for Macの新顔「Outlook 2011」は、Windows版Officeに収録されているOutlookの移植版だ。メールクライアントとして、またカレンダー/スケジュールとアドレス帳機能を持つPIMソフトとして、Entourageを代替する以上の機能を備えている。
最大の変化は「真のOutlook」になった、ということだろう。EntourageはExchange Serverのクライアントとしての機能を備えてはいたが、カレンダーやアドレス帳データはWebDAV経由で処理される仕様のため、一部の機能が制限されていた。やはりOutlookの名はダテではなく、WebDAVに代わりExchange Web Servicesをプロトコルとして採用することで、完全なExchangeサポートを実現している。
Windows版Outlookからの直接の移行が可能になったことも大きなトピックだ。Outlookデータファイル(pst)のインポート機能が用意され、メールボックスの内容や仕分けルールなど設定情報、スケジュールや連絡先のデータをMacに取り込める。Entourageのデータもインポートできるので、会社はOutlookで自宅はEntourageという使い方をしていた場合でも一本化が可能だ。
検索機能も充実
Entourageとの比較で気が付くのは、検索機能の向上だ。選択しているモード(メール/予定表/連絡先/タスク/メモ)に応じて検索項目が変化するので、より効率的に目的のデータにたどり着ける。たとえば、「メール」を選択しているときに検索語を入力すると、差出人や宛先、件名などメールのフォーマットに即した項目が現われる。タスクのときは、期限や分類だ。
Spotlightのサポートも進化している。Entourageでもサポートされていたが、Outlook 2011では他のアプリケーション同様に、検索基準やインデックスがシステム側で処理される。結果として環境設定パネルからSpotlight関連の項目が取り除かれ、ユーザーが手動でインデックスを再構築するなどの処理が必要なくなった。
このように、生産性を向上させる新機能が多数追加された「Office for Mac 2011」。日本では「Microsoft Office for Mac Home and Business 2011」、「Microsoft Office for Mac Home and Student 2011」、「Microsoft Office for Mac Academic 2011」の3エディション/5パッケージが用意され、発売記念限定パッケージの場合参考価格1万3000円からと従来より大幅に入手しやすくなっている。発売は10月27日の予定だ。
「Microsoft Office for Mac 2011」エディションと参考価格
製品名 | 参考価格 (税別) |
備考 | |
---|---|---|---|
Microsoft Office for Mac Home and Business 2011 |
2パック | 3万3000円 | 1ユーザー/2台 |
1パック (発売記念限定パッケージ) |
2万1000円 | 1ユーザー/1台 | |
Microsoft Office for Mac Home and Student 2011 |
ファミリーパック | 1万7000円 | 世帯の3ユーザー/3台 |
1パック (発売記念限定パッケージ) |
1万3000円 | 1ユーザー/1台 | |
Microsoft Office for Mac Academic 2011 |
1万7000円 | 1ユーザー/1台 |
エディション | Home and Business 2011 | Home and Student 2011 | Academic 2011 |
---|---|---|---|
Word for Mac 2011 | ○ | ○ | ○ |
Excel for Mac 2011 | ○ | ○ | ○ |
PowerPoint for Mac 2011 | ○ | ○ | ○ |
Microsoft Outlook for Mac 2011 | ○ | - | ○ |
テクニカルサポート | 1年(365日) | 90日 | 90日 |