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リボン、VBA、Outlook採用で生まれ変わった!

「Office for mac 2011」の全容(後編)

2010年10月08日 12時00分更新

文● 海上忍

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Outlook 2011

 Office for Macの新顔「Outlook 2011」は、Windows版Officeに収録されているOutlookの移植版だ。メールクライアントとして、またカレンダー/スケジュールとアドレス帳機能を持つPIMソフトとして、Entourageを代替する以上の機能を備えている。

Outlook 2011の画面。ExcelやWordとは異なり、当初からCocoaベースで開発されている

 最大の変化は「真のOutlook」になった、ということだろう。EntourageはExchange Serverのクライアントとしての機能を備えてはいたが、カレンダーやアドレス帳データはWebDAV経由で処理される仕様のため、一部の機能が制限されていた。やはりOutlookの名はダテではなく、WebDAVに代わりExchange Web Servicesをプロトコルとして採用することで、完全なExchangeサポートを実現している。

 Windows版Outlookからの直接の移行が可能になったことも大きなトピックだ。Outlookデータファイル(pst)のインポート機能が用意され、メールボックスの内容や仕分けルールなど設定情報、スケジュールや連絡先のデータをMacに取り込める。Entourageのデータもインポートできるので、会社はOutlookで自宅はEntourageという使い方をしていた場合でも一本化が可能だ。

Windows版Outlookのデータをそのままインポートできる

検索機能も充実

 Entourageとの比較で気が付くのは、検索機能の向上だ。選択しているモード(メール/予定表/連絡先/タスク/メモ)に応じて検索項目が変化するので、より効率的に目的のデータにたどり着ける。たとえば、「メール」を選択しているときに検索語を入力すると、差出人や宛先、件名などメールのフォーマットに即した項目が現われる。タスクのときは、期限や分類だ。

 Spotlightのサポートも進化している。Entourageでもサポートされていたが、Outlook 2011では他のアプリケーション同様に、検索基準やインデックスがシステム側で処理される。結果として環境設定パネルからSpotlight関連の項目が取り除かれ、ユーザーが手動でインデックスを再構築するなどの処理が必要なくなった。

ウィンドウの検索フィールド(左)だけでなく、Spotlight(右)を利用しても検索できる

 このように、生産性を向上させる新機能が多数追加された「Office for Mac 2011」。日本では「Microsoft Office for Mac Home and Business 2011」、「Microsoft Office for Mac Home and Student 2011」、「Microsoft Office for Mac Academic 2011」の3エディション/5パッケージが用意され、発売記念限定パッケージの場合参考価格1万3000円からと従来より大幅に入手しやすくなっている。発売は10月27日の予定だ。

「Microsoft Office for Mac 2011」エディションと参考価格

製品名 参考価格
(税別)
備考
Microsoft Office for Mac
Home and Business 2011
2パック 3万3000円 1ユーザー/2台
1パック
(発売記念限定パッケージ)
2万1000円 1ユーザー/1台
Microsoft Office for Mac
Home and Student 2011
ファミリーパック 1万7000円 世帯の3ユーザー/3台
1パック
(発売記念限定パッケージ)
1万3000円 1ユーザー/1台
Microsoft Office for Mac
Academic 2011
1万7000円 1ユーザー/1台
エディション Home and Business 2011 Home and Student 2011 Academic 2011
Word for Mac 2011
Excel for Mac 2011
PowerPoint for Mac 2011
Microsoft Outlook for Mac 2011 -
テクニカルサポート 1年(365日) 90日 90日

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