コマンドプロンプトでインストール用USBメモリーを作成する
実はアプリケーションをインストールしなくても、コマンドプロンプトを使って、Windows 7のインストールディスクを作成することもできる。紹介するとおりにコマンドを入力すればよいだけだが、ドライブ構成などはパソコンによって異なる。間違ったドライブをフォーマットしたりすると危険なので、その点では中~上級者向けのテクニックだ。なお、このテクニックはWindows VistaかWindows 7の環境で利用できる。Windows XPには非対応だ。
まずは、スタートメニューの検索フォームに「cmd」と入力し、「cmd.exe」が表示されたら右クリックし、「管理者として実行」をクリックする。コマンドプロンプトが開いたら、以下のコマンドを順番に実行する。
- diskpart ディスクの管理モードに移行する
- list disk ドライブの構成を表示する
- select disk (n) 容量などを参考にUSBメモリーのドライブを選択する。(n)は該当するドライブの番号。間違った番号を指定すると、HDDがフォーマットされてしまうので注意!
- clean USBメモリーをクリーンにする
- create partition primary USBメモリーをプライマリーに設定する
- select partition 1 先頭のパーティションを選択する
- active パーティションをアクティブにする
- format fs=fat32 パーティションをFAT32形式でフォーマットする
- assign パーティションにマウントポイントを割り当てる
- exit diskpartコマンドを終了する
続いて、インストールDVDの中身をコピーして、起動可能にするコマンドを入力する。(s)はインストールディスクを挿入している光学ドライブのドライブ名、(d)はUSBメモリーのドライブ名を表す。
- C:¥> xcopy (s):¥*.* /s/e/f (d):¥ インストールディスクをコピーする。
- C:¥> cd /d (s):¥boot コマンドのあるフォルダーに移動する。
- (s):¥boot> bootsect /nt60 (d): ブートレコードを書き込む
これでWindows 7のインストール用USBメモリーの作成作業は完了だ。USBメモリーからパソコンを起動してみよう。
BIOSの起動デバイスでUSBを上位に設定する
インストール用USBメモリーを利用する前に、パソコンのBIOS設定を確認する。まずはパソコンの起動時に、「DEL」や「F12」キーを押して、BIOSの設定画面を開く(押すキーはパソコンによって異なる)。続いて、BIOS画面の「起動」や「Boot」タブで、優先的な起動デバイスを設定する。USBデバイスを最優先(大抵のBIOSでは1番上)に設定。「保存して終了」もしくは「Save&Exit」を選択して、パソコンを再起動しよう。USBメモリーから起動して、やがてWindows 7のインストール画面が表示されるはずだ。
筆者紹介─柳谷智宣
1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。現在使っているノートパソコンは、東芝のSS RXとMac。とはいえ、1年以上前の製品なので、買い換えを思案中。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。
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