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Windows 7が快適に動くPCを自作しよう 第1回

最高のゲームPCをWindows 7で作りたい!

2009年10月14日 12時00分更新

文● 石井 英男

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ゲーミングPCのオススメ構成はコレだ!(Intel編)

 それでは、上記の解説を踏まえて、IntelプラットフォームとAMDプラットフォームそれぞれについて、具体的にゲーミングPCのオススメ構成を挙げていこう。まずは、Intelプラットフォームからだ。

CPU:インテル「Core i7-860」 実売価格:2万9000円前後

 予算に余裕があれば、Core i7-870という選択肢もあるが、Core i7-860とCore i7-870では、定格クロック、Turbo Boost時の最高クロックともに0.13GHzしか違わないのに対し、実売価格は2倍程度の差がある。そのため、コストパフォーマンス的には、Core i7-860のほうが優れているといえる。今後、1、2年以内に登場するゲームをプレーする際に、Core i7-860ではCPU性能が足りなくなるという事態が起こることは考えにくい。

Core i7-860。定格クロックは2.8GHzだが、Turbo Boostにより、最高3.46GHzで動作する

マザーボード:GIGABYTE「GA-P55-UD5」 実売価格:2万7000円前後

 Lynnfieldこと新Core i7は、LGA1156プラットフォームのCPUであり、現時点でLGA1156をサポートしているチップセットは、Intel P55 Expressしかない。Intel P55 Express搭載マザーボードもさまざまな製品が発売されているが、ゲーミングPCを作るのなら、将来ビデオカードを複数枚装着し、NVIDIA SLIやATI CrossFireXを構築することを視野に入れて、PCI Express x16スロットを3基備えたハイエンド製品を選びたい。ここでは、GIGABYTEの「GA-P55-UD5」をチョイスしたが、もちろん、ほぼ同じ仕様のマザーボードは他社からも発売されているので、そちらを選んでもよい。

GA-P55-UD5。GIGABYTEのP55搭載マザーボードの中でも、上位に位置する製品だ

メモリ:PC3-10600 2GB×2 実売価格:1万円前後

 Core i7-860は、デュアルチャネルメモリインターフェースをサポートしているので、パフォーマンスをフルに発揮するには、同容量のメモリを2枚差しする必要がある。ゲーミングPCの場合、OSを64bit環境にするメリットはほとんどないので、32bit版のWindows 7を利用し、メモリは2GB×2で4GB実装すればよいだろう。32bit版のWindows 7では、4GBのメモリを全て利用することはできず多少無駄になってしまうが、3GB超は利用できるので、あまり気にしなくてよい。また、メモリは、PCの安定性を左右する重要なパーツなので、できるだけノーブランド品を選ぶのではなく、大手メーカー製モジュールを選びたい。

Corsair製「TW3X4G1333C9A」。メモリは、できるだけノーブランドではなく、Corsairなどの高品質メモリを使うことをオススメする

ビデオカード:ELSA「GLADIAC GTX 295 V2」 実売価格:6万円前後

 ゲーミングPCで最もこだわりたいのが、ビデオカードだ。ビデオカードはケチらずに、最高峰のものを選んでおいたほうが、長く現役として使えるので、結局は得になることが多い。そこで、NVIDIAのデュアルGPU構成のハイエンドGPU「GeForce GTX 295」搭載ビデオカードをチョイス。GeForce GTX 295搭載ビデオカードは、最初に登場した基板を2枚利用しているものと、2009年7月以降に登場したシングル基板構成のものがあるが、シングル基板構成のもののほうが、冷却機構が改良されているのでオススメだ。ここでは、エルザジャパンの「ELSA GLADIAC GTX 295 V2」を選んだ。

シングル基板を採用したGeForce GTX 295搭載ビデオカード「ELSA GLADIAC GTX 295 V2」

HDD:Seagate「Barracuda 7200.12」 (ST31000528AS) 実売価格:8000円前後

 HDDの容量は1TBあればとりあえず十分だろう。バイト単価の面でも1TBクラスがお買い得だ。回転数は7200rpmのものを選べばよい。ここでは、SeagateのST31000528ASを選んだ。

光学ドライブ:LITEON「iHAS324-32」 実売価格:4000円前後

 光学ドライブには、それほどこだわる必要はない。一般的なDVDスーパーマルチドライブでOKだ。

OS:Windows 7 Ultimate DSP版(32bit) 実売価格:2万5000円前後

 PCを自作するなら、OSは通常パッケージ版よりも価格が安いDSP版がオススメだ(ただし、PCパーツと一緒に購入し、そのパーツをシステムに組み込む必要がある)。Windows 7 DSP版のエディションは、上位からUltimate、Professional、Home Premiumの3つがあるが、Windows XPでしか動作しない古いゲームを楽しみたいのなら、XPモードをサポートしたUltimateかProfessionalがオススメだ。UltimateとProfessionalの価格差は6000円前後なので、ハイエンド構成のゲーミングPCを組むのであれば、最上位のUltimateを選ぶのがよいだろう。

Windows 7 Ultimateのパッケージ

ケースと電源ユニット

 PCを組むには、ケースと電源ユニットも必要になるが、ケースについてはデザインやサイズなど、個人による好みが大きいので、ここでは特に推奨ケースを挙げることはしない。電源ユニットについては、GeForce GTX 295は、PCI Express 8ピンとPCI Express 6ピンの両方を必要とするので、それらをサポートした600Wクラスの製品を選ぼう。
 なお、上記の構成で、ケースと電源ユニットを除いたパーツ価格の合計は、16万3000円前後となる。ケースと電源ユニットを合わせても、20万円でお釣りがくる計算だ。ハイエンドゲーミングPCとしては、十分リーズナブルな価格といえるだろう。

(次ページへ続く)

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