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どれを選ぶ?クラウド/SaaS 第3回

無償で触れる!MSのクラウドサービス「BPOS」(後編)

2009年05月27日 20時00分更新

文● 川添貴生/インサイトイメージ

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これまでサーバー製品として提供されていたExchangeやSharePointといったアプリケーションを、インターネット経由で利用できるのが、「Microsoft Business Productivity Online Suite(BPOS)」である。


前回はこのサービスの概要や無償トライアルの申し込み方法について解説した。今回はBPOSの主要アプリケーションである「Exchange Online」と「SharePoint Online」の2つを見ていこう。

メールやグループウェアが
まとめて提供されているメリット

管理画面

BPOSの管理画面。すべての管理作業はこの画面から行なっていく。管理のための各々の機能はタブで分類されており、画面構成は全体的にシンプルにまとめられている

 社内外とのコミュニケーションを行なうためのメールや、社員間での情報共有を促進するグループウェアは、基本的なアプリケーションとしてすでに多くの企業で活用されている。BPOSのアプリケーションのひとつである「Exchange Online」は、こうしたメールやグループウェアとしての機能を提供する。そのメリットは何だろうか。

 管理者視点で考えた場合、大きいのは管理負荷の削減だ。一般的なSaaS型アプリケーションと同様、自社でサーバーを運用する必要がないことに加え、BPOSではさらにExchange Onlineが提供するメールとグループウェア、そして情報共有プラットフォームである「SharePoint Online」まで含めた統合管理が可能になる。特にメールとグループウェアをそれぞれ別のシステムで実現している企業にとっては、この利点は大きな意味を持つはずだ。

 たとえば従業員の増減に応じて、必ず発生する作業としてアカウント管理が挙げられる。従業員が増えればアカウントを追加、退職すれば削除していくわけだが、メールやグループウェアがそれぞれ別のシステムになっていると個別に作業するしかない。

 もちろんWindows Serverでユーザー管理のための仕組みとして提供されているActive Directory環境を構築し、Exchange ServerやSharePoint Serverと連携させることでも、アカウントの統合管理を実現することは可能だ。

 ただ、Windows Server及びActive Directory環境を導入し管理できる人材の不在、あるいは導入/運用コストの負担の大きさなどといった理由から、こうした環境を実現できていなかった企業にとって、BPOSは魅力的なサービスとなるだろう。

次ページに続く

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