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どれを選ぶ?クラウド/SaaS 第1回

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2009年05月25日 20時00分更新

文● デジカル・田口和裕

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もっともクラウド/SaaSに適した分野
グループウェアは多機能化

サイボウズ Office 8 for ASP

サイボウズ Office 8 for ASP

 全社員が毎日PCを使ってアクセスするグループウェアは、ある意味最もSaaSに適した分野であり、ここで紹介した以外にも多数の製品がSaaSとして提供されている。

 中でも国内最大のシェアを誇るグループウェア「サイボウズ Office 8」をSaaS化した「サイボウズ Office 8 for ASP」は注目だ。バージョンも上がり、グループウェアとして必要十分な機能を持った実績の高いソフトを、1アカウントあたり月額525円で利用できるとあれば、興味を持つ導入担当者も多いはずだ。

 なお「サイボウズ Office」シリーズはGMOインターネット以外にも凸版印刷、ファーストサーバ、フィードパス、富士ゼロックスなど多数のベンダーからSaaSとして提供されている。価格や付加サービスなどを十分に検討したうえで選択したい。

 国内で200万社以上の導入実績がある「desknet’s」にも注目だ。このソフトにはサイボウズよりも多い23もの機能が搭載されている。災害時にメールで安否を確認する“パンデミック対応機能”や、株価チャートやブログパーツなどのガジェットを自由に配置できるカスタマイズ性の高い“企業ポータル機能”など、他の製品ではあまり見られない珍しい機能が実装されている。

 一見してビジネスソフトには見えない洗練されたインターフェイスデザインが特徴的な「Iqube」もおもしろい。デザインだけではなく、プレゼンテーション資料やブックマークなどのナレッジを共有したり、社員同士のつながりを可視化したりする、ユニークな試みにも注目したい。

 「GroupCGIオルカ」の1アカウント月額100円という桁外れに安い値段には驚かされる。値段のわりには機能も充実しており、小規模な会社にはこれで十分かもしれない。

 「WaWaOffice」には、ナレッジ共有ソフト「WaWaReport」、営業管理ソフト「WaWaFrontier」という兄弟サービスがあり、単体でも、組み合わせてでも利用できるようになっている。

サービス名 企業名 特徴 価格
desknet’s(Applitus上) (株)ネオジャパン 200万社以上の企業で導入されている純国産グループウェアのSaaS版。23もの機能が標準搭載されており、あらゆる業種で汎用的に利用できる。ネオジャパンのSaaS動作基盤「Applitus」(アプリタス)上で動作する。 5万2500円(初期費用)+アプリケーション料金(1万500円〜)
サイボウズ Office 8 for ASP GMOインターネット(株) 国内最大のシェアを誇るグループウェア「サイボウズ Office 8」を1アカウントあたり月額525円で利用できる安価なSaaS型サービス。現在初期費用無料サービスキャンペーン中。 5250円/月(10ユーザー)
Iqube (株)ソーシャルグループウェア ビジネスソフトらしくない洗練されたインターフェイスのグループウェア。ブログやWikiなどを利用して社内の情報・知識を共有するナレッジベース的な使い方も可能になっている。 1ユーザー 420円から
GroupCGIオルカ 有限会社アクティブ・ネットワーク・デザイン 1アカウント換算で月額100円という常識外れの価格設定が目を引くグループウェア。SuicaやPASMOなどのカード情報をカードリーダーで読み取って、交通費精算を簡単にできるユニークな機能もある。 初期費用 2万円〜 1000円/月(10ユーザー)
WaWaOffice アイアットOEC グループウェアが基本だが、オプションで追加できるワークフローソフト「WaWaFlow」、ナレッジ共有ソフト「WaWaReport」、営業管理ソフト「WaWaFrontier」と連携して利用することも可能。 初期費用 2万円〜 月額 300円〜から

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