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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 第69回

「ケータイで初音ミク」の先にはさらに世界がある

2009年04月18日 21時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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ソフトウェアの時代になり
音楽技術をSaaSで提供する

Y2プロジェクトのサイト

Y2プロジェクトのサイトのサイト。ヤマハが取り組んでいる技術の紹介やサンプルアプリなどが掲載されている

 「Y2プロジェクトは、2008年1月に正式にスタートしました。さまざまなミッションがありますが、音楽作りを身近なものにするという点がまずあります。ヤマハがこれまで培ってきた技術は、これまで楽器というハードウエアに注ぎ込んできました。しかし少子化で楽器のビジネスが厳しくなっていることもあり、(ヤマハの技術を)ソフトウエアやウェブサービスに展開して気軽に使ってもらえないか、という取り組みをしています」(大島氏)

 これまではヤマハ自身もユーザーコミュニティーを運営するという取り組みも行ってきたが、ユーザーに対してより広く早く音楽に気軽に触れてもらうチャンスを提供するには、音楽の技術を「SaaS」的に提供していこうという方向性に固まってきたそうだ。

 「サービスの前面に立つパートナーさんから提案をいただいて、実際のサービスを協業していきます。プラットホーム、アプリケーション、データベース、具体的なサービスなど、どんどんアイデアを提案していただければと考えています」(大島氏)

 さらにケータイ以外のプラットホームでの展開も可能なようだ。繰り返しになるがNetVOCALOIDはサーバー上にエンジンが用意されているため、ネットにつながるケータイ以外のデバイス、たとえばゲーム機のようなものでも活用できる。今後ゲームなどでもヤマハの技術を活用した新しいサービスが登場するとおもしろいだろう。

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