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最新パーツ性能チェック 第72回

Phenomから「Phenom II」へ

2009年01月08日 16時00分更新

文● Jo_Kubota

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 AMDは、開発コードネーム「Deneb」と呼ばれていたクアッドコアCPU、「Phenom II X4」を正式に発表した(関連記事)。
 従来のPhenomとの違いは、L3キャッシュが2MBから6MBへ増量され、製造プロセスも65nm SOIから45nm SOIへとシュリンクされたことが大きなトピックになるだろう。製造プロセスの変化は、TDPに現れており、最上位となる「Phenom II X4 940 Black Edition」(以下、Phenom II X4 940 BE)は3GHzでありながら、2.6GHzの「Phenom X4 9950 Black Edition」(以下、Phenom X4 9950 BE)の140Wを大きく下回る125Wを実現している。
 Phenom II X4 940のほか「Phenm II X4 920/2.8GHz」もラインナップされ、どちらも従来と同じSocket AM2+パッケージとなっているため、Phenom対応マザーボードであれば、BIOS更新程度で使用可能になる点は、既存のユーザーには朗報だろう。

AMDの新CPU「Phenom II X4 940 Black Edition」。従来と同じSocket AM2+パッケージのため、Phenom対応マザーボードであればBIOS更新程度で使用できる

 以前の記事で「型番的にラストとなる“X4 9950 BE”」(関連記事)と書いたが、AMDは「Phenom II」という新ブランドとし、さらにモデルナンバーも3桁に変更した。その型番は、奇しくも昨年暮れに登場したIntelの「Core i7-940」を彷彿させるもので、相変わらず「P-Rating」的なモデルナンバーの付け方となっているが、そろそろIntelの呪縛から離れて独自の路線を歩んでもいいのではないかと思ったりもする。例えば今回のモデルなら「Phenom II 3GHz」とした方が分かりやすくスッキリすると思うのだが。
 話を戻して、Phenom II X4のスペック改めて見てみると、Phenom X4 9950 BEと比較して唯一劣っている部分がある。それはHyperTranceportのクロックだ。Phenom X4 9950 BEが2GHzなのに対し、Phenom II X4では1.8GHzとなっている。このことから、恐らく上位モデルでは2GHzに引き上げあられると思われるが、AMDの発表によるとSocket AM2+でのPhenom IIは今回発表された2モデルのみで、以降上位CPUの登場については言及されていないため、HTクロック2GHz版のPhenom IIはDDR3対応となるSocket AM3版Phenom IIで対応するのかもしれない。

CPUスペック
モデルナンバー Phenom II X4
940 BE
Phenom II X4
920
Phenom X4
9950 BE
Phenom X4
9850 BE
ステッピング C2 C2 B3 B3
製造プロセス 45nm SOI 45nm SOI 65nm SOI 65nm SOI
動作クロック 3GHz 2.8GHz 2.6GHz 2.5GHz
コア数 4 4 4 4
HTクロック 1.8GHz 1.8GHz 2GHz 2GHz
2次キャッシュ 512KB×4 512KB×4 512KB×4 512KB×4
3次キャッシュ 6MB 6MB 2MB 2MB
TDP 125W 125W 140W 125W
パッケージ Socket AM2+
店頭予想価格 2万9800円 2万7800円 1万7800円 1万6800円
Phenom II X4 940 BE

CPU-ZによるPhenom II X4 940 BEの情報

省電力機能有効時のステータス

(次ページへ続く)

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