このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 次へ

最新パーツ性能チェック ― 第62回

Phenom最速のPhenom X4 9950 BEの性能はダテじゃない?!

2008年07月03日 19時18分更新

文● Jo_Kubota

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 AMDのクアッドコアCPU「Phenom X4」シリーズ最上位モデルとなる「Phenom X4 9950 Black Edition」(以下:X4 9950 BE)、そして省電力版となる「Phenom X4 9350e」(以下:X4 9350e)、「Phenom X4 9150e」(以下:X4 9150e)の3製品が発売となった。

AMDのクアッドコアCPU「Phenom X4」シリーズ最上位モデルとなる「Phenom X4 9950 Black Edition」と「Phenom X4 9150e/9350e」

 X4 9950 BEはX4 9850 BEの、X4 9350eは9100eのクロックをそれぞれ引き上げたモデルとなる。X4 9150eはX4 9100eのステッピングをB2からB3に変更したモデルで、クロックやキャッシュ容量などは同じとなっている。クロックの向上やステッピングの変更以外に大きなトピックのない今回の新CPUだが、あえて挙げるとすれば9950 BEはTDP 140WというシングルCPUとしては現在発売されているものの中で最大級となる点が大きなトピックだろう。

型番的にラストとなる“X4 9950 BE”

 では個々のCPUについて、もう少し掘り下げてみよう。まずはX4 9950 BEだが、4桁の型番としては恐らくこれが最後となる9950に到達している。モデルナンバーとはいえ、ライバルとなるIntel Core 2 Quadシリーズを意識している型番だったPhenomだが、9950という最後の型番を使ってしまった以上、次のモデルは新しい法則のモデルナンバーが必要となる。あるいは新しいブランドになるのかもしれない。

CPUID X4 9950 BE CPUID X4 9850 BE
CPUID X4 9350e 今回テストで使用したCPUをCPUID V1.45で見てみた。X4 9950 BEとX4 9850 BEの差はCPU倍率と動作クロックのみで他は全く同じだ。X4 9350eはHTクロックこそ1.8GHzだがステッピングなどはX4 9950 BEと同じ

 X4 9950 BEとX4 9850 BEの大きな違いは動作クロックだ。X4 9850 BEが2.5GHzだったのに対し、X4 9950 BEは0.1GHzクロックが上がり、2.6GHz動作となる。またHyperTranceportのクロックもX4 9850 BEと同じ2GHzだ。
 そして前述したようにTDPが125Wから140Wへと引き上げられている。これまで使ってきたPhenom X4/Phenom X3を考えると、そこまで熱いのか?という疑問もあるのだが、この点については後半の消費電力と温度の考察にて述べたい。
 なおTDP 140Wということもあり、対応マザーボード、そして対応BIOSが必要となる。この点に関しては各マザーボードメーカーはすでに対応リストを公開しており、もしX4 9950 BEを載せるのであれば、事前に確認しておきたい。対応リストについてはこちらの記事の最後で関連リンクを掲載しているので参考にしてほしい。

モデルナンバー X4 9950 BE X4 9850 BE X4 9350e X4 9150e X4 9100e X3 8750
ステッピング B3 B3 B3 B3 B2 B3
動作クロック 2.6GHz 2.5GHz 2.0GHz 1.8GHz 1.8GHz 2.4GHz
コア数 4 4 4 4 4 3
HTクロック 2GHz 2GHz 1.8GHz 1.8GHz 1.8GHz 1.8GHz
2次キャッシュ 512KB×4 512KB×4 512KB×4 512KB×4 512KB×4 512KB×3
3次キャッシュ 2MB 2MB 2MB 2MB 2MB 2MB
TDP 140W 125W 65W 65W 65W 95W
製造プロセス 65nm
パッケージ Socket AM2+
実売価格 2万9800円 2万7800円 2万5000円 2万1800円 2万1000円 2万1800円

 一方、今回一番の目玉はX4 9950 BEではなく、X4 9150eだろう。TDPはPhenomでありながら65W、動作クロック 1.8GHzはやや物足りない印象だが、実売価格で2万2千円前後と手を出しやすい「クアッドコアCPU」となっている。この価格帯には3コアのPhenom X3 8750(以下:X3 8750)があるわけで、動作クロックの高いX3 8750か、あるいはコア数の多いX4 9150eか?という悩ましい選択を強いられることになる。
 同じく省電力モデルとなるX4 9350eだが、こちらもTDP 65Wと低く抑えられており動作クロックは2GHzとなっている。X4 9150eとのクロック差は0.2GHzだが、価格は4~5千円ほど高く、買い得感はやや薄い点が残念だ。

X4 9950 BE 9350e
「Phenom X4 9950 Black Edition」。OPNは“HD995ZFAJ4BGH”「Phenom X4 9350e」。OPNは“HD9350ODJ4BGH”

ベンチマーク テスト構成

 今回借用できたCPUはX4 9950 BEとX4 9350e。比較用CPUとして、X4 9850 BEと、X3 8750をそれぞれ用意した。X4 9850 BEはX4 9950 BEがどれほど性能向上しているのかを比較するため。そしてクロックで勝るX3 8750、コア数で勝るX4 9350e、一体どちらがお買い得なのかを見てきたい。X4 9150eは用意できなかったが、X4 9350eのスコアからおのずと結果は見えてこよう。テスト環境は以下の通り。

テスト環境
CPU AMD「Phenom X4 9950 BlackEdition」(2.6GHz)
AMD「Phenom X4 9850 BlackEdition」(2.5GHz)
AMD「Phenom X4 9350e」(2.0GHz)
AMD「Phenom X3 8750」(2.4GHz)
マザーボード MSI「K9A2 Platinum」(AMD 790FX/BIOS Ver.140)
メモリー GeIL「GB24GB8500C5QC」(DDR2-1066 1GBx2)
ビデオカード ASUSTeK「EN8800GTX/HTDP/768M」(GeForce 8800 GTX/メモリ 768MB)
HDD HGST「HDP725050GLA360」(500GB SerialATA)
OS Windows Vista Ultimate SP1
グラフィックドライバ ForceWare 175.19
K9A2 Platinum GeIL「GB24GB8500C5QC」
「AMD 790FX」チップセットを搭載したMSI製のマザーボード「K9A2 Platinum」メモリはGeIL製のDDR2-1066 1GB×2枚を使用した

 CPUアーキテクチャ的に変更点が少ないため、今回は主にCPU系のベンチマークで見ていくこととした。
 テストは「3DMark06」のCPUテストと3DMarkスコア、「3DMark Vantage」のPerformanceモードでのCPUスコア、「CineBench R10」の1CPUおよび4CPUでのレンダリングテストとOpenGLのテスト、「Sandra XII」のProcessor Arithmetic、「Superπ」による104万桁のテスト、最後にロストプラネット エクストリームコンディションのパフォーマンスモードにてSnowとCaveの結果をお伝えする。

(次ページへ続く)

前へ 1 2 3 4 次へ

この特集の記事
最新記事

ASCII.jp特設サイト

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ピックアップ

デル株式会社