本体デザイン変更で、ポインティングデバイスも使いやすく
ポインティングデバイスはディスプレーヒンジ近くの左右に配置されている。回転式のディスプレーと並び、前モデルと共通の特徴だが、デザインが変更されたせいか、やはりこちらも使いやすくなっている印象だ。
拡張コネクタ類は前モデルと同様である。本体にはCFスロットとUSBがひとつ、SDメモリーカードスロットと最低限のみ装備。付属のアダプターを使えば、外部ディスプレーおよび有線LANも利用できる。サイズとのバランスを考えれば、おおむね満足すべき内容といえる。
発熱は意外と小さく快適
旧LOOX Uは「遅い」「熱い」が問題点として挙げられていた。Intel A110というCPUが、Windowsを動かすのに性能面でギリギリだった、ということもあったが、それ以上に、UMPCでの熱設計がまだこなれていなかった、ということが大きかったようだ。
CPUがAtomになり、そこがどうなるのか? LOOX Uのファンのみならず、Atomに期待するユーザーの多くが気になるところだろう。
もちろんAtomになったからといって、すぐに「速い」「熱くない」に変わるわけではない。多くのAtom採用NetBookは、性能面ではそれなりの満足を得られているが、発熱もそれなりにある。
新LOOX Uはどうだろう? ひとことでいえば、「優秀」だ。
通常の利用では、本体温度は35度から38度程度とすこし温かい程度。放熱口は底面にあるが、少し奥まっているため、膝の上などで使っても、底面が熱いと感じることは少ない。意外なことに、通常触れる部分でもっとも熱いのはキーボードの右上部だった。と言っても、気になるほどの熱さではない。常に触れつづけている部分ではないので、熱さを感じにくいのもポイントだ。
表1 各部の温度 放射温度計による測定、外気温は28℃ | |||
---|---|---|---|
キーボード右上側 | 底面の最大発熱部 | 排気口内部 | |
アイドル時 (省電力ON) |
約38.5度 | 約34.1度 | 約39度 |
フルパワー時 (省電力OFF) |
約40度 | 約38.4度 | 約40度 |
UMPCは一般的なNetBookに比べて、「熱い」と使いにくいものだ。NetBookは机に置いて使うことが多いものだが、UMPCはその小ささゆえに、両手に抱えて立ったまま使うことも多いためだ。
LOOX Uの場合、手に抱えると放熱ファンからの排気が当たりやすくなるため、さすがに多少温かさは感じるが、それでも不快さは感じない。
ファンの騒音もほぼ気にならない。LOOX U前モデルは、「処理負荷が高まった際にファンの音が大きくなる」という声が多かった。新モデルではそのような問題もない。
この連載の記事
-
第116回
PC
「VAIO Duo 13」—革新は形だけじゃない! 変形ハイエンドモバイルに込めた思い -
第115回
PC
ソニーの本気—Haswell世代でVAIOはどう変わったか? -
第114回
PC
渾身の「dynabook KIRA V832」はどう生まれたのか? -
第113回
PC
HPの合体タブレット「ENVY x2」は、大容量プロモデルで真価を発揮! -
第112回
PC
ソニー“3度目の正直”、「Xperia Tablet Z」の完成度を探る -
第111回
PC
15インチでモバイル! 「LaVie X」の薄さに秘められた魅力 -
第110回
PC
フルHD版「XPS 13」はお買い得ウルトラブック!? -
第109回
デジタル
ThinkPad Tablet 2は「Windows 8タブレット」の決定打か? -
第108回
デジタル
今後のPCは?成長市場はどこ? レノボ2013年の戦略を聞く -
第107回
PC
Windows 8とiPadがもたらす変化 2012年のモバイルPC総集編 -
第106回
PC
Clover Trailの実力は? Windows 8版ARROWS Tabをチェック - この連載の一覧へ