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松村太郎の「ケータイが語る、ミクロな魅力」 ― 第24回

形態が変わるケータイ「815T PB」

2008年05月22日 16時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

【今週の1枚】バディトーク(待ち受けアプリ)で、気軽にケータイが話しかけてくる。単なる遊びに留まらない可能性を感じずにはいられない

 今回の機種は面白い。何と言っても、形態が変わるケータイなのだ。だじゃれのようなホントの話、ソフトバンクモバイルの「フォンブレイバー SoftBank 815T PB」を見ると、まずは驚き、そしてケータイの形とその関係性についていろいろ考えさせられることになる。



「ストレート」か「折りたたみ」か


 ケータイの形態を変えるというのは、実は操作の気持ちよさに関係してくる。

 かつてケータイといえばストレート型が全盛で、端末のデザインは、受話部、ディスプレーとダイアルキー、マイクという配置が標準的だった。

INFOBAR2
「INFOBAR 2」

 現在でも「INFOBAR 2」は、まさにオーソドックスなストレート型として人気を集めているだろう。上に挙げた配置に近い構成でありながら、現代的な横長の有機ELディスプレーを採用し、小気味いい意匠のボタンが敷き詰められている。

 ストレート型は、ノスタルジーというか、「ケータイらしい形」にこだわるユーザーにとって根強い人気があるものの、今や選択肢が少ない。多くが、折りたたみ型へと移行しているからだ。

 端末をポケットの中に収めたい、しかし画面やダイアルキーのスペースを大きく取りたい──。折りたたみ型はそんなニーズに応えてくれるが、もっと単純な話、「パカパカ」開いたり閉じたりする動作が楽しい。手元にあって、決まった動作をする小物を操る無意識な快感なのだ。

 この開いたり、閉じたりという形の変化が、当たり前だが、折りたたみ型とストレート型で大きく違う点である。折りたたみ型は、待ち受け中、端末を閉じて机の上やポケットに入れておき、使うときに開いて耳に当てたり、メールを打ったりする。一方ストレート型は、待ち受け時と使用時で形が変化しない。

 かつてはストレート型にも、伸ばしたり、縮めたりするアンテナが付いていて、それが折りたたみ端末を開け閉めするのに似た楽しさを提供していた。しかし、アンテナレスになってからは、ストレート型には稼動するパーツが一切取り払われてしまった。むしろ形が変わらないことに対する美的な感覚で、ストレート型を選ぶ人もいるのかもしれない。

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