がらりと印象を変えられる
さてW61Hは、電子ブックリーダーのようなデバイスとは違い、あくまでサブディスプレーとして電子ペーパーを搭載している。しかしながら背面をほぼすっぽりと覆う電子ペーパーは、端末のデザインそのものを動的に変える役割も担っている。
昨今の割ぷ制の導入で、ケータイは少なくとも2年以上使い続けたい道具になった。以前のように、飽きたらすぐに機種変更、という早い買い換えサイクルには、非常に大きな出費が伴う。
とはいっても端末の色やデザインなどは、最初にインスピレーションを感じて選んだとしても、その気持ちが長続きするかどうかは分からないものだ。そこで、飽きてきたらデコレーションを施したり、ストラップを変えたり、場合によってはペイントをして、気持ちをリセットする。
そんな今における人とケータイとのつきあい方を考えてみると、背面デザインを気軽に変えられる電子ペーパーには、大きな可能性を感じる。がらりと印象を変えて、いつも新鮮な気持ちを維持できるなら、同じ端末と長くつきあえるだろう。
「お知らせ」にも個性を出したい
また、今まで端末を閉じているとき、音声通話やメールの着信を知らせてくれるのは、音やバイブレーション、そして小さなサブディスプレーかインジケータであった。社会人の多くは1日中マナーモードで過ごしているため、結局、音以外の手段に頼るしかない。
ケータイがここまで個人のアイデンティティーを映しているモノでありながら、振動と小さな光だけでは、いささか味気なさ過ぎないだろうか?
W61Hは、これらの端末がユーザーに対してアテンションを送るときにも、この電子ペーパーの俊敏なアニメーションによって知らせてくれる。
今までよりも変化する領域が広く、またそのグラフィックスはデザインされたくっきりとしたモノで、ケータイそのものを眺めているだけで、端末からのメッセージが伝わってくる感覚がある。とてもキレイで、かつ個性的なモノだ。
この連載の記事
-
第100回
スマホ
ケータイの“ミクロな魅力”とは、なんだったのか? -
第99回
スマホ
フォロワー計32万人の2人が語る2009年のiPhoneとメディア -
第98回
スマホ
写真で振り返るケータイ10のミクロなシーン -
第97回
スマホ
ケータイが支える、マイクロ化と遍在化するメディア -
第96回
スマホ
ノマドワークのインフラをどう整えるか? -
第95回
スマホ
冬春モデル発表会で見えた、本当に欲しいケータイ -
第94回
スマホ
デザインから考える、ケータイのこれから -
第93回
スマホ
次の自動車社会とケータイとの関係 -
第92回
スマホ
モバイルアプリを実際に作るにあたっての考察 -
第91回
スマホ
楽しい使い方は現在模索中の「セカイカメラ」 -
第90回
スマホ
iPhoneと過ごしたNYとメキシコの旅でわかったこと - この連載の一覧へ