FinePix 10周年記念モデルの“ネオ一眼”も登場
富士フイルム、進化型“顔キレイナビ”搭載「FinePix F100fd」など5製品を発表
2008年01月24日 15時00分更新
フィルムシミュレーションモード搭載の「S100FS」など
ネオ一眼に2機種が登場
ネオ一眼のFinePix S100FSでは、写真フィルムに近い色調や階調表現での撮影を実現する“フィルムシミュレーションモード”を持つのが特徴だ(製品名のFSは“フィルムシミュレーション”の略)。同社の銀塩リバーサルフィルム「Velvia」「PROVIA」「ASTIA」の名を冠した3種類のモードと、ネガフィルムに近い「PORTRAIT」の4つモードが用意され、それぞれのフィルムに合わせた撮影が行なえる。例えば、Velviaは色をくっきりと鮮やかに、PROVIAは見た目に忠実な自然な色再現性を実現、ASTIAは山岳風景や花の微妙な色調などを落ち着いた発色で再現し、PORTRAITでは肌色の再現性を重視して白飛びや黒つぶれを押さえる人物撮影向き、といった色調になるという。
このフィルムシミュレーションモードを活用するために、1回のシャッターで3枚の異なる調整で記録するブラケティング撮影機能が拡張された。「フィルムシミュレーションブラケティング」と「ダイナミックレンジブラケティング」、「AEブラケティング」の3種類を切り替えて撮影できる。
手ぶれ補正は、ボディー一体型の光学14.3倍ズームレンズによるレンズシフト方式を採用。背面の液晶ディスプレーは2.5インチ(23万画素)TFT液晶パネルで、左右方向には動かないものの、上に90度、下に45度まで可変するマルチアングル対応となっている。
同じくネオ一眼の新機種「FinePix S8100fd」は、2007年7月に発表された「FinePix S8000fd」(関連記事)の後継機種。外観には変更ないが、新たにズームアップ3枚撮り、ねらい撮りズームという2つの独自撮影機能を搭載したのが特徴だ。
ズームアップ3枚撮りはデジタルズーム機能を活用した機能で、一度のシャッター動作で全体、1.4倍、2倍の3段階の画像を記録できる。特に顔キレイナビと併用した場合には、人物の顔を中心にズームアップ(デジタルズームのため実際にはトリミング)した画像が記録される。
ねらい撮りズームは、望遠側で撮影したときに被写体の周辺(フレームの外側)を液晶ディスプレーに表示することで、次の動きや変化を予測できるというもの。動きが激しい子どもの運動会や動物撮影で被写体の周りを確認しながら撮影できるため、見失う心配がないという。
また、FinePix S8000fdに比べて連写時の最大コマ数を向上させ、毎秒13.5コマ(300万画素記録)もしくは毎秒6.8コマ(500万画素機録)で最大連続33コマの連写が可能となった(S8000fdでは最大連続15コマ)。
手ぶれ補正は従来同様、CCDシフト式の光学式手ぶれ補正機能を搭載。ISO感度も最高6400相当(記録画素数は最大500万画素)で、変更はない。
このほかの主なスペックは以下の通り。
FinePix S100FS/S8100fdの主なスペック | ||
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製品名 | FinePix S100FS | FinePix S8100fd |
撮像素子 | 2/3インチ有効1110万画素スーパーCCDVIII HR | 1/2.3インチ有効1000万画素CCD |
レンズ | 光学14.3倍ズーム、f=7.1~101.5mm(35mmフィルムカメラ換算時:28~400mm)、F2.8~5.3 | 光学18倍ズーム、f=4.7~84.2mm(35mmフィルムカメラ換算時:27~486mm)、F2.8~4.5 |
静止画撮影 | 最大3840×2880ドット | 最大3648×2736ドット |
ISO感度 | オート、ISO 100/200/400/800/1600/3200 /6400/10000(ISO 6400は最大600万画素と10000は最大300万画素) |
オート、ISO 64/100/200/400/800/1600 /3200/6400(ISO 3200と6400は最大500万画素) |
動画撮影 | 640×480ドット、30fps、MotionJPEG圧縮AVI形式 | |
液晶ディスプレー | 2.5インチTFT、約23万画素 | |
記録メディア | 内蔵約25MBフラッシュメモリー&SDカード(SDHC対応)/xDピクチャーカード | 内蔵約58MBフラッシュメモリー&SDカード(SDHC対応)/xDピクチャーカード |
インターフェース | USB 2.0(Hi-Speed)、AV出力、DC入力 | USB 2.0、AV出力 |
電源 | 専用リチウムイオン充電池(NP-140) | 単3形電池(アルカリ乾電池、ニッケル水素充電池対応) |
撮影可能枚数 | 約250枚 | 約300枚(アルカリ乾電池)、約500枚(ニッケル水素充電池) |
本体サイズ | 幅133.4×奥行き150.4×高さ93.6mm | 幅111.3×奥行き79.3×高さ78.2mm |
重さ | 約918g(本体のみ)/約968g(装備重量) | 約405g(本体のみ)/約500g(装備重量) |
低価格コンパクトの新ブランド“FinePix J”シリーズ
“FinePix A”シリーズに代わって、同社の低価格/入門者向けモデルに位置付けられる新ブランドFinePix Jシリーズには、「FinePix J10」と「FinePix J50」の2機種がラインナップされている。
FinePix J10は、薄さ19mmのスリムボディーに有効815万画素CCDと光学3倍ズームレンズを搭載。背面には2.5インチ(約15万画素)のTFT液晶パネルを備える。光学式手ぶれ補正機能はないが、ISO感度を向上してシャッター速度を速めることで手ぶれ/被写体ぶれを軽減するモードが備えられている。このほか、夜景/スポーツ/ベビーなど14種類のシーンポジションを搭載する。
FinePix J50は、37~185mm相当の光学5倍ズームレンズを備える低価格機。撮像素子はJ10と同じ有効815万画素で、背面の液晶ディスプレーは2.7インチ(約23万画素)と一回り大型&高画素化されている。こちらも光学式手ぶれ補正機能は持たず、ぶれ軽減モードを含む14種類のシーンポジションを備える。
そのほかの主なスペックは以下の通り。
FinePix J10/J50の主なスペック | ||
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製品名 | FinePix J10 | FinePix J50 |
撮像素子 | 1/2.5インチ有効815万画素CCD | |
レンズ | 光学3倍ズーム、f=6.2~18.6mm(35mmフィルムカメラ換算時:38~113mm)、F2.8~5.2 | 光学5倍ズーム、f=6.2~31mm(35mmフィルムカメラ換算時:37~185mm)、F3.2~4.8 |
静止画撮影 | 最大3264×2448ドット | |
ISO感度 | オート、ISO 64/100/200/400/800/1600 | オート、ISO 100/200/400/800 |
動画撮影 | 640×480ドット、30fps、MotionJPEG圧縮AVI形式 | 320×240ドット、30fps、MotionJPEG圧縮AVI形式 |
液晶ディスプレー | 2.5インチTFT、約15万画素 | 2.7インチTFT、約23万画素 |
記録メディア | 内蔵約8MBフラッシュメモリー&SDカード(SDHC対応)/xDピクチャーカード | 内蔵約12MBフラッシュメモリー&SDカード(SDHC対応)/xDピクチャーカード |
インターフェース | USB 2.0(Hi-Speed)、AV出力 | USB 2.0、AV出力 |
電源 | 専用リチウムイオン充電池(NP-45) | 専用リチウムイオン充電池(NP-40) |
撮影可能枚数 | 約150枚 | |
本体サイズ | 幅91×奥行き22.0×高さ55mm | 幅95.6×奥行き23×高さ55.4mm |
重さ | 約110g(本体のみ)/約127g(装備重量) | 約141g(本体のみ)/約160g(装備重量) |