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ワイドダイナミックレンジ搭載の強力コンパクト機 富士フイルム「FinePix F100fd」

2008年03月27日 15時00分更新

文● 行正和義

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 富士フイルム(株)の「FinePix」シリーズの中で、高機能・高品質なコンパクトデジカメという位置付けの「F」シリーズだが、最新モデル「FinePix F100fd」(関連記事1)はその中でもハイエンドに位置するモデルだ。

富士フイルムのFinePix F100fd

富士フイルムの「FinePix F100fd」

 F100fdは、同社の最新撮像素子「スーパーCCDハニカム VIII HR」(1/1.6インチ有効1200万画素)、レンズは広角28mmからの光学5倍ズームを搭載する。同時発表された高倍率ズームレンズ一体型機「FinePix S100FS」(関連記事2)と同様に、暗い部分の黒つぶれや明るい部分の白飛びを抑える“ワイドダイナミックレンジ”モードが選択できるのが大きな特徴だが、S100FSとは違って“フィルムシミュレーション”モードを採用していないことから、名称は同社の顔認識機能を示す「fd」となっている。顔検出機能はS100FSと同様に、上下が逆さまになった顔でも検出する“360度認識”、最短0.0036秒の“高速検出”、“赤目自動補正”、“再生時顔ズーム表示”などの機能を持ち、実際に利用してみてもかなりの高速・高精度検出でとても快適だ。

FinePix F100fdの前面

糸巻き型のボディが独特のフロントフェイス。薄型ながら手に持ったときにしっくりとくる

背面

カーソル兼用ダイヤルによってすっきりした背面。液晶画面は撮影時ステータスで、手ぶれ補正や顔認識、フラッシュなどのアイコンが並ぶ

電源OFF時にはフラットになるスリムボディーながら、光学5倍ズームレンズは大きく伸長する(写真左が広角時、右が望遠時)。上面の電源ボタンの左にあるのは赤外線ポートで、IrSimpleによる高速転送が可能だ

 正面から見てやや左にオフセットされたレンズなど、機器配置こそFシリーズに共通のものだが、本体デザインは全体的に新しくなっている。ボディー前面および上面が中央部に向かってわずかに薄くなって、全体的に見ると糸巻き型に見える“ナローシェイプ”デザインを採用。手になじみやすく、太めのグリップを備えないものの手から滑り落ちにくい。前面に指掛かりも特に用意されていないが、ナローシェイプデザインとシャッターボタンの突起によってかなりホールド性は高い。

FinePix F100fdの左右側面

両サイドの銀色部も黒い本体部との対比でスタイルを引きしめている。背面部右上には盛り上がり作ることで親指を掛けやすくなっている

 操作性も大きく変更されている。カーソルキー部分はダイヤルと一体化したものとなり、上下左右の方向入力のほかにダイヤルを回転させることも可能となった。これに伴って「F480」や「F50fd」に搭載されていたモードダイヤルは省略されている。従来どおりカーソルの上下左右にマクロ切り替えやフラッシュのON/OFFが割り当てられているほか、メニューなどを呼び出すのはダイヤル中央部の「MENUボタン」とFinePixシリーズに共通の「Fキー」が用意されている。MENUボタンを押せば、画面右側に円弧状に表示されるアイコン列をダイヤルで回すようにして撮影モードを選択できる。

メニュー画面

露出設定やホワイトバランス設定が可能となるマニュアルモード(M)と、それらの設定を行なうMENUが別のポジションにあるのは、やや納得がいかない(左上)。Mモードにした状態でMENUを選択すると各種設定項目が表示される(右上)。MENUで露出を選択するとバーが表示され、ダイヤルで露出を指定できる(左下)。ダイヤル部の操作とは別にFメニューも健在で、従来どおりISO感度などを選択できるほか、ダイナミックレンジの選択、パフォーマンス(AF動作優先/液晶輝度優先/省電力)が指定できる(右下)

 次ページでは、ワイドダイナミックレンジ撮影について、撮影サンプルを比較しながら検証する。

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