とにかく、セクシー
さて、INFOBARのセカンドモデルとして大注目を集めているINFOBAR 2。デザインは深沢直人さんが引き続き担当した。
これはれっきとしたストレート型の端末といえるだろう。
ディスプレー部とボタン部がだいたい均等な長さだ。ボタン部分が寸詰まりな割にはディスプレーが頭でっかちな、最近の折りたたまない端末のアンバランスさは一切ない。2.6インチワイドのディスプレーの黒い窓がありながら、ボディカラーと同じボタン部分の領域もきちんと広く確保され、とても存在感があるのだ。
そしていざ、手に取ってみると、見た目の印象とは違い、とてもスリムなことに驚かされる。
それだけではない。柔和な丸みを帯びていて、手の中に収まる感覚。まるでスレンダーな女性の腰に手をかけるような、そんなちょっとどころか、ものすごくテンションが上がる気分になる。
とにかく、セクシー。この一言に尽きる。
とはいえ一言で済ませるのはもったいないので、セクシーさをもう少し説明しておく。
端末のボディーからは、突起類は完全に排除してある。そのため表面は非常にスムースで、「ミドリ」カラー以外のモデルでは艶やかな表面処理が生きてくるわけだ。ミドリだって、MEDIA SKINのような柔らかなさわり心地も魅力がある。
INFOBARらしい大きなサイズのボタンデザインにも意味がある。ボタンのフレームをなくし、溝を減らしていくことで、スムースなデザインに仕上げる助けをしている。機能性を犠牲にせず、美しいデザインに仕立てる。INFOBAR 2の緻密さを感じられる点の1つだ。
アンテナなしでワンセグを視聴
またワンセグの受信に対応していながら、アンテナもきちんと内蔵した点は非常に評価できる。
MEDIA SKINは以前ご紹介したとおり、INFOBAR 2が出てきても依然として最もコンパクトな全部入り端末の座を譲ることはない。しかしMEDIA SKINはイヤホンマイクを接続しなければワンセグもFMラジオも受信できず、結局突起が出てしまう。これは僕がMEDIA SKINを使っている中での数少ない不満である。
しかしINFOBAR 2には、そんなことはあり得ない。
どんな動作をするときも、ストレート型の端正な使い勝手を変化させることなく提供し続ける。折りたたんだり、スライドしたりはしない。ボディーに足したり引いたりもない。デザインケータイとして、ストレート型端末としてのプライドを見せつけられたような気がする。
(次ページに続く)
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