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転職経験あり! 仕事人たちのストーリー 第17回

マンガ家のアシスタントからプロジェクトマネージャーへ転身。紆余曲折のキャリアこそ、自分だけの武器に通じる!

2007年02月01日 00時00分更新

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妥協に見えて妥協じゃない! チーム力を本当に高める秘訣とは

 西川さんはマンガ家のアシスタント時代に、あることに気づいた。「仕事は1人でするよりも、チームで取り組んだほうが可能性が広がる」ということだ。すべての絵をマンガ家自身が時間をかけて描けば、絵柄の仕上がりは美しい。だが、仕事である以上は締め切りがある。ある程度の描画をアシスタントに任せれば絵の質が多少劣るが、マンガ家は最重要であるストーリーや構成を考えることに多くの時間を割ける。結果、総合的にもっとも完成度の高い作品が締め切りまでに仕上がるのだ。これは、どんな仕事にも共通することだと西川さんは語る。

「仕事の完成度は、自己満足のためにあるのではありません。クライアントやユーザーに満足していただくために追求するものです。多方面の要望に高レベルで応えるためには、チームで取り組むことが欠かせないのです。僕はこれを『他力本願』と言って、座右の銘にしています。もちろん、いい意味で使っているんですよ(笑)。1人1人の特長やさまざまな能力のレベルを生かすことで、結果的にチームが大きな力を発揮するように組み立てることがプロジェクトマネージャーの仕事だと思うのです。また、僕は仕事中、どうすればもっと楽にできるかを考えてしまうんです。『効率化』とも言えますけれど。そして1つのアプローチが成功したら、次の方法を新たに考えるようにしています。現状に満足していると成長しなくなります。いかに楽に仕事をするかを考えることは、成長する方法を探すことにもつながると思いますよ!」

 西川さんはネットイヤーグループ入社1年あまりで、リーダー的ポジションに就いてプロジェクトマネジメントを行なっている。ほかのスタッフからの信頼が篤く、長年在籍しているような雰囲気があると評判だ。西川さんには、人を引きつけ仕事を推進していくための人心掌握術があるのだろうか。

「長期にわたるプロジェクトは、チームの1人1人の意識が中だるみしがちです。クライアントと仲よくなるにしたがって緊張感もなくなります。そんなときは、メンバーの意識を再び高めるためにいろいろなことを実践しています。この前は、あえて夜中に少しお酒が入った状態で、笑えるけれども仕事のことを熱く語ったメールをメンバーに送りました。『またこんなこと書いて』と思っている人もいれば、自分の仕事への情熱を打ち明けるメールを返してくれた人もいます。普段は面と向かって言いにくいことも、こうしたメールであれば素直に受け入れられるようです。こうしてチームの力を引き出すようにしています。僕たちの仕事は、クライアントの要求に答えるだけで済むものではありません。クライアントの要求の先にあるものを引き出し、正しい着地点を見つけて提供することだと言えます。そのことを常に意識しながら、チームをまとめていくのです」

現在の会社へ転職する際の活動スケジュール
10月上旬1次面接
下向き矢印
10月中旬内定
下向き矢印
11月上旬ネットイヤーグループに正社員として入社

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