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転職経験あり! 仕事人たちのストーリー 第17回

マンガ家のアシスタントからプロジェクトマネージャーへ転身。紆余曲折のキャリアこそ、自分だけの武器に通じる!

2007年02月01日 00時00分更新

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西川豊さん(32) ネットイヤーグループ株式会社 ディレクター/プロジェクトマネージャー

西川豊さん(32)
ネットイヤーグループ株式会社
ディレクター/プロジェクトマネージャー

専門分野の異なる社員たちが共同で1つのプロジェクトに携わるネットイヤーグループで、スタッフのまとめ役であるプロジェクトマネージャーを務める西川豊さん(32)。マンガ家のアシスタントから異業種のIT業界へ転職し、着々とキャリアアップを果たしてきた。異業種の経験こそ武器になると語る西川さんの転職方法と、キャリアアップを支える仕事術とは何か。

西川豊さんのキャリアアップ・ポイント
・これまでに培った経験やノウハウを、面接で論理的にプレゼンテーションできる
・いい意味で仕事をいかに楽にできるか(効率化)を常に考えられる
・チーム力を高めるため、スタッフとのコミュニケーションを工夫できる

現在の会社へ転職する際の応募データ

応募した企業数面接した企業内定した企業
4社4社4社
企業を選んだポイント
これまでの経験を最大限に生かしてスムーズな仕事ができると判断したから

何が別の仕事に生きるか分からないもの。転職するなら、いま携わる仕事にこそ誠実であるべき

 子どもの頃からマンガ家を目指していたという西川さん。大学卒業後はマンガ家のアシスタントをしながら、飲食店でアルバイトをして生活。作品を出版社に持ち込み、賞を獲得したもののプロのマンガ家になるチャンスは訪れず、2000年に25歳になったのを期に就職を決意した。西川さんが選んだ仕事はWebデザイナー。これまで独学でWebデザインのスキルを身につけてきたことと、自分の作品を多くの人に見てほしいという思いから選んだのだという。

「最初に入社したのは、e-ラーニングのコンテンツ制作会社でした。Webデザイナーとして入社しましたが、デザイン以外の業務も多かったですね。1つのコンテンツを作るにはさまざまな過程やタスクがあり、それらをまとめ上げるため、いわばプロジェクトマネージャーとしても働く必要があったのです。とはいえ、マンガ家のアシスタント時代も同じように各作業をまとめる業務をしていたので、すぐに馴染めました」

 西川さんは、何が別の仕事に生きるか分からないものだと振り返る。裏を返せば、たとえ異なる業種や職種へ転職するにしても、これまでの仕事がおろそかであれば成功は望めないと捉えることもできる。また、コンテンツ制作にあたっては、過去の飲食店でアルバイトをしていた経験も大いに役立ったという。サービス業で何よりも求められるのは、お客が求めるサービスをタイムリーに提供することで、それが会社の売り上げや自身の評価に直結する。そのため、クライアントの要望に迅速に対応する姿勢が振り返ればアルバイト時代に身に付けられたとも言えるのだ。

「サービス業で上手に接客するには、お客をしっかり観察してその人が何を求め、何をしたいのか、どういう性格なのかを把握しなければなりません。その上でどのようなアプローチがベストなのかを考え、喜んでいただけるサービスを提供しようと心がけていました。こうした“お客への意識”は、どんな仕事にも共通する大切なことではないでしょうか。コンテンツ制作の場合は、クライアントやユーザーの要望をしっかり把握し、それに応えられる提案や制作をすることが重要になります。そして僕は、クライアントやユーザーに誠実な仕事をしてきたと自負しています。まったく違う職業で得た経験であっても、考えながら仕事をして身に付けたことは、次の仕事でも役立つものなんですよね」

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