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万能なパソコンの延長線上にある製品

米国レポート「iPhoneが街にやって来た」 (後編)

2007年07月13日 10時30分更新

文● 飯吉 透 (カーネギー財団知識メディア研究所所長)、撮影●林幸一郎、飯吉 透

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ベストビデオiPod & YouTubeビューアー

YouTubeビューアー

YouTubeビューアー。映像はCBSのトーク番組で、冗談で『iPhone nano』を紹介しているシーン

 iPhoneの素晴らしさは、美しいインターフェースと洗練されかつスピーディな使用感にある。説明書を読むことなく直感的に使えるのが、いかにもアップルの製品らしい。最新のiPodの約2倍のサイズを持った明るく精細な画面が印象的だ。

 iPhoneにはYouTubeの専用ビューアーも付いているが、データ通信用のEDGEネットワークでは十分なデータ転送速度が確保されていない。コマ落ちせず、スムーズな再生を行なうためには、無線LANを使う必要がある

 また、見られるYouTubeのムービーも、H.264でエンコードされたものだけなので数が限られている。YouTubeのムービーは、基本的にFlashビデオ(.flv形式)となっているが、それをiPhoneでも視聴できるようにするため、現在、YouTube側でファイルフォーマットをH.264に変換している最中だ。近日中には、YouTube上のすべてのビデオがiPhoneで見られるようになる予定という(参考記事)。

リスト表示

これはYouTubeのビデオをリスト表示したところ。指でリストを上下させ、見たいムービーを指示して再生を始める



充実したネット関連アプリケーション


 メールを送受信する『Mail』は、設定が簡単で使いやすい。本体には簡易的なビューアーが付属しており、メールに添付されたWord/Excel/PDFなどの文書やJPEG画像を見られる(編集には非対応)。一方、iPhoneからメールを送る場合には、内蔵カメラで撮った写真や、パソコンから転送した画像しかファイルを添付できない。

 ウェブブラウザー『Safari』の使い勝手もいい。特に横長モードで使った場合には文字が大きく表示されるので、パソコンで見ることを前提に作られたウェブサイトでも、iPhoneの画面で縮小して、そのままテキストを読むことが可能だ。さらに、マルチタッチパネルを利用して、必要に応じて表示されているページの一部をスムーズに拡大/縮小できるのも嬉しい。

 現状では、FlashプラグインやWIndows Media Videoの再生、Javaアプリケーションの実行に対応していないので、アップルが“フルブラウザー”と呼ぶのには、少し抵抗を感じてしまうが、ネット上では、「Flashのプラグインについては、近日中にアップルがアップデータを通して提供する」という情報が流れているので期待したい。

Google Maps

ネット接続を利用した『Google Map』(Maps)、『株価』(Stocks)、『天気予報』(Weather)など、MacやWindowsのWidgetsに相当するコンパクトなアプリケーション群も便利で使いやすい。写真はGoogle Mapsのもの


(次ページに続く)

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