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万能なパソコンの延長線上にある製品

米国レポート「iPhoneが街にやって来た」 (後編)

2007年07月13日 10時30分更新

文● 飯吉 透 (カーネギー財団知識メディア研究所所長)、撮影●林幸一郎、飯吉 透

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 前編で書いたように、発売当日、iPhoneを地元パトアルト市のAT&Tストアで入手した私は、同店の店員の「今ここでiPhoneをアクティベートしますか」という申し出を断り、箱を開けることなくiPhoneを自宅に持ち帰った。iPhoneは、米国の携帯電話市場(おそらく世界でも)初めてとなる、“自分でアクティベートできる”携帯電話なのである。

 自宅で箱を開けて取り出したiPhoneは、私も使っている第5世代のビデオiPodのブラッ クモデルをより薄くし、少し縦に伸ばした感じだ。見た目にも手に取った感触においても、iPodよりも高級感がある。ガジェット好きの所有感を満たしてくれるだけでなく、見る者、触る者すべてを魅了する危険な魔力を放っている

アクティベーション前は、電源ボタンを押すと地球の写真が表示されるのみ。緊急電話をかけることしかできない



画期的なアクティベーション方法とその影


 iPhoneのアクティベートには、iTunes 7.3を使う(コラム参照を参照)。アクティベートは通常、3分ほどで終わるとされているが、私の場合は、発売当日に行なったので、AT&Tのシステムが混み合い、処理が遅れて30分近くかかった。

 この利用者がパソコンを使い、インターネット経由でアクティベートできるというサービスは画期的で便利だ。しかし、発売後1週間も待たずして、ノルウェーのハッカーの手によって、AT&Tを通さず、iPhoneをアンロックして使う方法が発見されてしまった。アンロックすると言っても、電話としては使えず、ほかの携帯電話サービスプロバイダーを使うこともできないのだが、アップルとAT&Tは近日中に何らかの対応策を取ることは間違いないだろう。

(次ページに続く)

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