コメントの行方を追う
ブログに広がりつつあるSNS的特徴は、記事の限定公開だけではない。ブログと比べて、mixiなどのSNSの優れた特徴の1つに、コメントのトラッキング機能がある。
mixiでは、自分がコメントを書き込んだ他人の日記は、そのタイトルがホームページ上の“日記コメント記入履歴”欄に表示されるようになる。自分がコメントをした後、誰かから追加コメントがあるとその日記が履歴の一番上に表示されるので、更新がすぐわかるというわけだ。
ところが、ブログではコメントを書き込んだら、通常はそれっきり。コメントに対する返事があったかどうかを調べるためには、わざわざそのブログの該当記事を再確認するしかない。
この状況を変え、ブログでのコメントトラッキングを可能にしたのが、やはり昨秋に始まった“coComment”(ココメント)というサービスだ。
専用ページにアクセスすると、自分が最近コメントしたブログ記事の一覧が現れ、合計コメント数や未読コメント数が表示される。トラッキングが有効になるのは、対応したブログサービスのみで、Flickrなど一部のコミュニティーサイトにも対応している。
最新コメントやそのコメントに対する返信は、ブログパーツとして、自分のブログのサイドバーに貼ることも可能。つまり、あなたが他のブログに書き込んだ考え(=コメント)は、そこのブログの読者だけでなく、あなたのブログの読者にとっても有益な情報だ、という考え方だ。
今、ホットなプロフィールサービス
SNSの顔といえば、自分の本名や趣味、ブログ名やインスタントメッセンジャーのIDなどを記載したプロフィールページだろう。
これまでのブログは記事が主体で、URLにアクセスすると、いきなり記事の一覧が出てくる。中には誰が書いているものなのかすらわからないものも多い。こうした状況を変えるべく最近、ブログ用にSNSでいうプロフィールページを加えるためのサービスが増え続けている。
昨秋にはSo-netが“BlogCruiser”(ブログクルーザー)というサービスを開始した。エキサイトは名刺のメタファーを使った“エキサイトネームカード”というサービスを提供している。
国内でもっとも勢いがあるのは、デジパが提供する“iddy”だ。自分のブログやFlickr、Last.fm、ソーシャルブックマークサイト、YouTube、Amazonリストマニア、各種インスタントメッセンジャーの情報(最新項目やリンク)をひとまとめにして表示できる。
紙の名刺を刷るときに、ブログのURLではなく、こうしたプロフィールページのURLを刷っておけば、あとでブログサービスを乗り換えても困ることがないし、自己紹介も兼ねることができて便利だ。
米国の“MyBlogLog”というサービスは、さらに一歩先を行っていて、友達を登録したり、自分がよく見るブログを登録することもできれば、mixiの足あとに似た機能──つまり、自分のブログを最近訪問したユーザー(MyBlogLog登録ユーザーに限る)を表示してくれる機能もある。
(次ページに続く)
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