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飯田橋クラウドクラブ(略称:イイクラ)

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知られざる巨大クラウドSoftLayer/Bluemixの魅力を語るの巻

2016年03月16日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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ログインしたらいきなりグローバルが見えるSoftLayer

ASCII大谷:SoftLayerがそもそもどんなIaaSかという話を聞きたいのですが、ブイキューブの原田さんがSoftLayerに行き着いたのはどんな理由ですか?

ブイキューブ原田:うちはWeb会議サービスを提供しているので、ストリーミングが必須です。だからベアメタルのサーバーで、性能を出せるというのが大きいですね。あとはクラウド内のネットワークを無償で使えるのはメリット。うちにとっては、SoftLayer相性いいと思っています。

ASCII大谷:SoftLayerと言えば、ベアメタルですからね。

約150ラック、4000サーバーで構成された「ポッド」という単位で管理されるSoftLayerのデータセンター。1つのデータセンターには複数のポッドが存在する

ブイキューブ原田:そうなんですよ。私はもともとレンタルサーバーの人間なので、ベアメタルのような物理サーバーはやりやすいんですよ。SoftLayerって、「ポッド」のインフラが生で見えるので、オンプレミスの知識で使えちゃう。ただ、個人的な意見としては、AWSと比べると、もう一歩抽象化してほしい。IaaSとしてのメリットが欲しいなあというのもあります。

NI+C常田:クラウドが2階、データセンターが1階だとしたら、SoftLayerは1.5階くらいのサービス(笑)。たとえば、SoftLayerって全世界のL2ネットワークを単純にVLAN切っているだけなので、ログインするとすべてのリージョンのネットワークとサーバーが見えます。管理コンソール上でもリージョンという概念がない。

ASCII大谷:AWS的な世界観からすると、リージョンの概念がないのはすごいですね。

NI+C常田:1つのネットワークに、グローバルのデータセンターが見えます。管理上もフラットなので、とても変わってます。だから世界展開しているサービスだと、データセンターを増設したら、いきなりIPで疎通が確保できるので、楽ちんです。

ASCII大谷:なるほど。AWSのように北米リージョンからサービススタートみたいな概念もないと。

NI+C常田:はい。サービスもワールドワイドで開始されて、それで以上。バックアップとる時も、バックアップ先のサーバーをデータセンターで立ち上げれば終わり。AWSのようにVPCを作って、ルーティングさせるといった操作には基本的にはならないんです。ルーティングするとしても、既存のサブネットのルーティングと同じ。L2レベルのハートビートも普通に通りますし、マルチキャストも通ります。

ブイキューブ原田::だからオンプレやってきたエンジニアは取っつきやすいんですよ。

NI+C常田:あとはネットワーク全体も仮想化されていないので、スループットが高い。ブイキューブさんのようにストリーミングなどは向いていると思います。

ASCII大谷:ほかのクラウドユーザーからすると違和感があるところありますか?

NI+C常田:VMwareとか普通に動きますので、SoftLayerはデータセンターとして借りることできます。でも、クラウドネイティブという感じではないですね。

ブイキューブ原田:確かにクラウドならではのレバレッジは効きにくい感じがします。

CTC原田:SoftLayerはCPUの上限カウントとかあるんですか?

NI+C常田:ないですね。CPUとかも他のクラウドのようにvCPUをいくつ割り当てるではなく、何メガヘルツ単位で買う形。なので、分割シェアではなく、オーバーコミットもないです。逆に占有率が高いので、場合によってはけっこう安くなります。

最新技術のスピード感が魅力なBluemix

ASCII大谷:一方、BluemixはPaaSの代表格ですね。人工知能のWatsonやIoTプラットフォームのIoT FoundationなどIBMの最新技術がてんこもりなほか、IBMやサードパーティのソフトウェアが数多く用意されています。ユーザーから見てBluemixってどこが魅力ですか?

CTC原田:一番の魅力はスピード感だと思っています。旬な技術がいち早く取り入れることができ、無償範囲も多いので、いろいろ試せます。新しい技術を組み合わせて、ハッカソンで新しいモノを作るのに向いているのがBluemixですね。なにしろ、最近はサーバーを作るのが面倒くさくて、AWSでもElastic Beanstalkとか使っちゃいますから。

オークファン大平:Elastic Beanstalkはイマイチ使いづらい印象があるんですが、どうですか?

CTC原田:Bluemixに慣れた後は苦じゃなくなりました。加えてサーバーに直接入れるので、困った時には入ってしまえる。Bluemixはそれができない代わりに、Cloud Foundryベースなので、慣れている人には便利です。

オークファン大平:個人的には開発者向けの「DevOpsサービス」の「Web IDE」がすごく便利。Macと、Windowsを両方使っているし、自宅でも、会社でもブラウザから使えるので一押しです。

大平一押しの「Web IDE」。ブラウザがあればどこでも開発可能

日立横井:Bluemixは、Web IDEをもっと売り込まないのですか? 正直「Eclipse」使っていたら開発者にとってはなにも変わらないですけど、Web IDEはブラウザとインターネット環境があれば、いつでもどこでも開発できるので、すごい便利だと思います。

オークファン大平:ちょっとしたデバッグもできるし、重宝しています。

CTC原田:確かにWeb IDE便利ですよね。でも、デプロイはCloudFoundryのCFコマンド派と、Git派で分かれそうですね。チーム開発だとGitになるんですけどね。あとはBluemixに限定するわけではないですが、Node-REDはずいぶん熱いですね。

ASCII大谷:不勉強で恐縮なんですが、Node-REDってなんですか?

日立横井:Javaのようにエディタでコード書くのではなく、GUIで処理をつないでいくだけで簡単にプログラム が作れる開発環境です。複雑な処理をカプセル化した処理ノード同士を線でつないでいきます。もともとIoT向けに作られたもののようですが、今は Watson APIとかも呼び出せるので、いろいろ作ることができますよ。

ノードをつなぐとプログラムが作れるNode-RED

CTC原田:その意味ではAPI連携ツールのように使われますね。米国ではIoT Hubが旬なんですが、それと同一のサービスです。クラウドのストレージにデータを流し込んで、APIを連携させることで、いろんな処理ができます。あと、ユーザーが独自のノードを作って、公開することもできます。気がついたらライブラリが増えてたりしているので、いろいろくっつけて発想が拡がります。

NI+C常田:Node-REDはイベントドリブンなんで、インプットの条件が反応すると動く。デーモンを作らなくても、処理が並列で流れてくれます。待ち受けして処理するというIoT向けのデーモンプログラムが簡単に作れます。

CTC原田:もともとIBMの社内ハッカソンで生まれたもので、Bluemixではパッケージ版が提供されています。node.jsベースで動くOSSなので、インストールすればMacとかでも、AWS上でも、ラズパイでも簡単に動かせます。

日立横井:昨日ラズパイを利用して作ったのは、音声ファイルを入力にして、WatsonのSpeech to TextというAPIを呼び出すもの。「熱い(Hot)」という言葉が含まれていたら、ラズパイのリレーをオンにして、扇風機を回すというのを作りました。

熱いという言葉が含まれたらラズパイ経由で扇風機が回る!(日立横井作)

一同:おおーっ!!かっこいい。

日立横井:先日Node-REDでよく使われるパターンも10個作って公開しました。Qiitaに投稿して、勉強会でも紹介しています。

CTC原田:横井さんはBluemixのブログコンテストでも2連覇ですからね。

 SoftLayer/Bluemix編、次回に続く

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