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年末年始を楽しくするデジタルガジェット 第7回

空撮市場、いよいよ役者が揃ってきた

2015年は空撮デビュー! カメラ付の格安マルチコプター5選

2015年01月04日 10時00分更新

文● 鈴木誠史/ASCII.jp編集部

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専用カメラも専門知識もいらない
必要なのは、ほんの少しのお金と勇気

 超高画質な写真、タイムラプスムービー、スローモーション……かつて専用の機材と知識を持つプロにしか撮れなかった写真・映像は、今や、どんな人でもスマートフォンひとつで撮れるようになった。そして現在、それと似た状況にあるのが「空撮」だ。

 ここ数年で、耐久性の高い小型カメラとともに、高機能ながら個人で買えるほどの価格のマルチコプターが爆発的に広まった。2014年は多くの空撮映像が動画サイトにアップロードされるようになり、「今年こそ始めてみたい!」とお考えの読者もいるだろう。何を隠そう、筆者も「今年こそ」と考えている。

 しかし、本格的なマルチコプターは、気軽に「やってみよう」と思えるほど安いものではない…。そこで、数ヶ月の貯金で買えて、なおかつ専用カメラもいらない「カメラ付きマルチコプター」をいくつか調べてピックアップした。それらは「ホビー」のジャンルに属するものだが、いやいや、ホビーの性能もなかなか侮れない。入門するにはうってつけの製品ばかりだ。2015年はさらに盛り上がるであろう空撮市場、ほんの少しのお金と勇気を出して、今こそ始めてみよう。

小さなおもちゃの中にハイテク技術

Parrot「Rolling Spider」
実売価格 1万1210円(ヨドバシ.com価格)

スマートフォンで操縦、最大約20mまで上昇できる

 ASCII.jpでも報じたが(関連記事)、発表時には広く話題となった。重量55g、手のひらサイズのコンパクトさと、カメラ付きで1万円強という低価格さがウリだ。位置と速度の自動調節機能があり、屋内外で安定した飛行が楽しめるという。圧力センサー搭載で操作を制御してくれるなど、初心者にありがたい機能が満載だ。

■製品情報

3万円以下なのにモニタリング可能!

Nine Eagles「Galaxy Visitor 6」
実売価格 2万5800円(Amazon価格)

マルチコプターからの映像がスマートフォンに届く!

 2014年11月に国内発売したばかりの製品。映像を操縦中に確認できる空撮を「FPV(ファーストパーソンビュー)空撮」と呼ぶが、この程度の価格でFPV空撮できるマルチコプターはなかなかない。映像はiPhoneアプリもしくはAndroidアプリを使用して視聴する。1280×720ドット/30fpsの動画をmicroSDカードに記録できる。

 ちなみにマルチコプターだが、中国のベンチャー企業が盛んに開発し、普及に貢献している。Nine Eaglesもそのひとつで、国内ではハイテックマルチプレックスジャパンが販売を代理している。

1万円で空撮入門! 売れ筋マルチコプター

Syma「X5C Explorers」
実売価格 9900円(Amazon価格)

「X5C Explorers」

 今回紹介する製品のうち最も安い「X5C Explorers」。Amazon.co.jpで現在「ベストセラー1位」と表示されている、売れ筋のマルチコプターだ。MicroSDカードが付属し、200万画素の写真、1024×768ドットの動画を記録できる。この価格なら、入門・練習用に1台持っておこうと思える。とにかく操縦に慣れたいと考えているなら、さらに安価なカメラなしモデル「X5」もある。

■製品情報

これぞ真打ち 捉え方次第では「格安」かも?

DJI「Phantom 2 Vision+」
実売価格 13万8000円(DJIストア価格)

「Phantom 2 Vision+」

 この価格を見て「こんなの格安じゃない!」と思う読者が大半だと思う。しかしPhantom 2 Vision+なら、買ってすぐに1080p/30fpsや、720p/60fpsなどのスローモーション向け映像が撮れる。性能も段違いに良く、少しの練習で安定した飛行ができると評判だ(筆者調べ)。

 もちろん気軽に手を出せる価格ではないが、性能の低い入門機では練習中に壊してしまうリスクも高い。また、操縦に馴れる頃にはさらに高画質な撮影をしてみたくなることだろう。入門機を何台も試すよりは、「FPV空撮対応、長時間駆動、GPS内蔵、チルト操作で真下も撮れる……」と高性能な「Phantom 2 Vision+」を最初から手に入れるほうが安い、という考え方もある。同社が満を持して発表した新機種「Inspire 1」も注目を浴びている(関連記事)。

フルHD動画が撮れてこの価格! 発売が待たれる

Parrot「Bebop Drone」
実売価格 499.99ドル(Amazon価格)

スマートフォンまたは専用コントローラーで操縦する

 最後にピックアップするのは、2014年5月にパロットが発表した「Bebop Drone」(関連記事)。前述した同社の「Rolling Spider」よりも早くプレ発表したものの、国内では未だ発売していない。画角180度のF2.2魚眼レンズを搭載し、解像度1080pのフルHD動画の撮影が可能でありながら、Amazon.comでの価格は499.99ドル(およそ6万円)とコストパフォ-マンスが高い。本格的な映像が撮れるカメラ付きで、FPV空撮対応で狙った映像も撮りやすい。難しいことを考えず、簡単に空撮を始めるための「入門機」としてピッタリなマルチコプターではないだろうか。とにかく、2015年の発売が待たれるところだ。

■製品情報

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