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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 ― 第124回

volcaシリーズ企画開発者インタビュー第1弾

volcaはKORGアナログシンセの集大成ではなくスタートだ

2013年06月22日 12時00分更新

文● 四本淑三

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点灯するパーツがやたらに多く、明かりを暗くするとやたらかっこいいvolcaシリーズ。本体の下部ケースもブラウンスモークの半透明樹脂で、基板上で点灯するLEDも透けて見える

 KORGの最新アナログ兵器「volca」シリーズのうち、「volca bass」と「volca beats」が、いよいよ6/23(日)発売となった。そこでシリーズの回路設計を担当したコルグの高橋達也さんと、企画を担当した坂巻匡彦さんのインタビューをお届けする。

 volcaシリーズは単体のシーケンサー付きシンセやリズムマシンとして、あるいはMIDI INを使って、ライブパフォーマンスにおけるDAWの外部アナログ音源としても使える。そして3台揃えて、SYNC端子でつなげばアナログのElectribeのような構成になる。つまりモジュラー型のアナロググルーヴボックスでもあるのだ。

 今回は、そのリズム部分を支える「beats」の話題。いきなり回路設計に突っ込んだディープな話になったが、monotronから始まったコルグのネオ・アナログシリーズの設計を手がける高橋さんの姿勢が興味深い。積極的にデジタルのいい部分を取り入れ、いま手に入るテクノロジーで「カッコいい音」を目指そうというのは、やはり今の若い設計者の感性だと感じた。

 まずはvolcaシリーズのコンセプトから。

「ドラムの音色がエディットできるmonotribe」からスタート

―― これ(volcaシリーズ)はKORGネオ・アナログ路線の集大成的なものと考えていいですか?

坂巻 いや、これがスタート地点と考えたほうがいいです。

―― じゃ、今までのは助走?

坂巻 ある意味、そういうことになります。でも「助走」って言っていい?

高橋 いいんじゃないですか? 技術的に段々蓄積してきた感じはあるので、それをどんどん展開していくということです。

坂巻 その前は、アナログらしさとは何か、という部分が先に来ていたんですが、もうアナログは作れるようになった。それが音楽のどこにハマるかを考えていこうという、新しいフェーズに入ったんだと思います。

―― このシリーズの企画は?

坂巻 いつもの話と同じで「この値段で」「この大きさで」「シーケンサーが付いているアナログシンセやろう」と言ったのは僕で、そこから形を変えたりしてモノにしたのは、高橋くんですね。

―― 3つあるのはなぜですか?

坂巻 まずmonotribeがあって、やっぱりアナログのキックの音っていいよねという話があって。でもmonotribeって音をエディットできなかった。じゃあ、エディットできるのも作ろうと。それで、どうせやるんだったら、ベースに特化したシーケンサー付きのものと、和音が弾けるキーボードも作って、曲が作れるようにしようと。

―― 3つ買えということですよね?

坂巻 そうですね。

―― するとアナログ版のElectribeが出来上がるということですよね?

高橋 そういうことです。

―― 1個だと安いけど、うっかりすると結構なお値段じゃないですか?

坂巻 結構な値段ですね。

―― でも3つ買ったほうがいいんですよね?

坂巻 買ったほうがいいです。

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