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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」第116回

音は本格だけど7万円、果たして高いのか?

Olasonicらしくない? 小型アンプの価格の謎

2013年03月09日 12時00分更新

文● 四本淑三

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大きさ:149mm(W)×149mm(D)×33mm(H)、重さ: 890g。アルミダイキャストの筐体は、CDジャケットを3枚重ねた程度のサイズで、片手で楽々持てる

 高性能USBスピーカーで有名なOlasonicが、いよいよ本格的なホームオーディオ製品「NANOCOMPO」シリーズを発売する。第一弾はUSB DAC内蔵のプリメインアンプ「NANO-UA1」で、発売は4月下旬の予定。ノートPCなどとデスクトップに置いて違和感のないデザインでありながら、より大きく高価なアンプに負けない音を得ようというコンセプトの製品。

 Olasonicは、オーディオ関連機器の設計を請け負う株式会社東和電子の自社ブランドで、初の製品にして大ヒット作となったUSBスピーカー「TW-S7」の発売から、今年で3年目。ソニーを退職して同社の社長となった山本喜則さんを中心に、ピュアオーディオ機器の設計・開発を行なってきたエンジニアを擁しながら、他社が見落としているニーズをうまく拾い、それを合理的な設計で形にする企画力にも長けたメーカーだ。

 NANO-UA1は、Olasonicの代名詞となった「SCDS(スーパー・チャージド・ドライブ・システム)」を電源に採用。大容量のコンデンサーに電力を蓄えることで、高級アンプの象徴とも言える巨大トランスを排除し、このサイズを実現している。

 そのプロトタイプは、昨年10月19日の「オーディオ・ホームシアター展(通称: 音展)」で発表され(関連記事)、その際にいくつかのスピーカーを使ってデモも行われた。サイズからは信じられない程しっかりした低域の解像感や、ダイナミックレンジの広さが印象的で、「大きい重い高い」の三重苦が良しとされてきた、今までの高級オーディオに対する挑戦状のような製品と感じた。

 そのNANOCOMPOシリーズも発売を控えてブラッシュアップが進んだ模様で、筐体の厚みを2mmから3mmに変更し、深い座ぐりを入れてパネルの立体感を演出。リアも赤いパネルに変更され、底板もネジが隠れるように改良された。これは生活空間の身近なところに置いて、様々な角度から見られることを意識したからだという。

パソコンの横で使えるように縦置きも可能なスタンドも用意される
入力はUSB、同軸デジタル、光デジタル、アナログ(ステレオミニ)の4系統。USB DACとしては、Win/Macともに専用ドライバをインストールすることなく使える仕様で、96kHz/24bitに対応。同軸/光デジタルは192kHz/24bitに対応する。いずれの入力も192kHz/24bitにアップサンプリングして信号処理を行なっている。ヘッドホン出力は54mW+54mW(300Ω)と、単体のヘッドホンアンプに負けない余裕がある

 今後も同じ筐体を使ったCDトランスポート「NANO-CD1」、DAC「NANO-D1」、ステレオ・モノラル兼用アンプ「NANO-A1」、USBオーディオ出力プロセッサ「NANO-U1」の発売が予定されている。果たして小さいオーディオはこれから来るのか?

 気になるのは、メーカー希望小売価格で7万3500円というNANO-UA1の価格。DACとアンプを内蔵する製品としては当たり前の値段とはいえ、Olasonicらしくもっとリーズナブルさをアピールしても良かったんじゃないか?

 そんな風に思った我々は東和電子を訪ね、なぜこのお値段なのか、この製品を出す理由は何なのか、スピーカーと違って伝わりにくいアンプやDAコンバーターの性能について聞いてきたのである。

株式会社東和電子 代表取締役社長 山本 喜則(やまもと よしのり)さん
株式会社東和電子 Olasonic事業室 川崎 博愛(かわさき ひろよし)さん

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