王座がもう手の届く距離まできた!
この日の勝負どころ「雁峰西」ステージの1本目。CUSCO 86が何らかの理由から大きく遅れ、ベストタイムを奪ったメロン号との差がさらに33.1秒へと広がった! この時点でクルーは作戦をアタックからセーフティーへと切り替えたらしい。続くSS7、8をともに2番時計でまとめ、今イベント最後のサービスDへと帰ってきた。
逆転チャンピオンへと王手をかけたメロン号。しかし、眞貝選手の顔色はさえない。目前にせまったチャンピオン奪取へのプレッシャーもそうだが、何よりマシンの状態がここにきてふたたび悪化しはじめたのだ。
しかし、残るSSはわずか3本。あとたったの3本で、4年ぶりのドライバーチャンピオンに手が届く。ここまできたら無事に最後まで走りきり、頂点に立つ瞬間を我々に見せてくれ!
最終セクションへと旅立つメロン号
SS(距離) | ステージタイム(トップ差) | クラス総合タイム(トップ差) |
---|---|---|
SS9/Gampo West II (7.51km) | 7:04.9(+1.6) | 59:40.3(+14.3) |
SS10/Tsukude II (3.81km) | 2:24.6(+3.3) | 1:02:04.9(+16.6) |
SS11/Houraisen-Short II (2.48km) | 2:18.0(+7.0) | 1:04:22.9(+22.8) |
SS9 Gampo West II
SS10 Tsukude II
眞貝選手 「SS6で三好選手にトラブルがあったようで、タイム差は一気に安全圏ともいえる30秒ほどに。もうこうなると、つまらないミスや車両の破損でリタイヤするわけには絶対に行きません。SS9、10、11は、ひょっとしたら自分のラリー人生でも初めてかな? と思えるほど、「完全なビビりでまったく攻められないモード」で処理したステージです。情けないヒヨヒヨの運転をどうぞご覧ください(笑)」
SS11 ギャラリーステージ
さかのぼること約3年前、2009年の冬。JN-3クラス参戦への切り札として眞貝選手の起用を決定したとき、彼の師匠でありニューマシンを製作していたシロキヤレーシングサービス(SRS)の金子敏邦氏が、筆者に言った。
「眞貝選手と契約するのなら、3年間じっくりと見てやって欲しい。今から3年後、必ずやシリーズチャンピオンを獲ってみせる」
そして、今年は約束の3年目。前半戦は厳しい戦いが続いたMRCだったが、夏場から始まる後半戦での巻き返しに成功。ついに、夢にまで見たその瞬間が訪れる。
メロンブックスラリーチャレンジ、2008年以来2度目のドライバーズチャンピオン獲得! キャラクターチームとしては史上初の、日本最高峰モータースポーツシリーズ2度目の栄冠達成だ!! ヤッッッタアアアァァァ────!!!
新城ラリー ダイジェスト版
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