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最新端末を丸裸! スマートフォン定点観測 第4回

最新夏スマホ3機種のプリインアプリ、独自機能をチェック

2012年08月06日 12時00分更新

文● 小林 誠、ASCII.jp編集部

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PHS+3Gでデュアルな部分にやはり注目
ウィルコム「DIGNO DUAL」

 同じ京セラ製ということもあって、URBANO PROGRESSOとはプリインアプリは共通部分が大きい。たとえば「すぐ文字」や「省電力ナビ」が用意されている。むしろ省電力ナビの場合、ホームやアプリ一覧のランチャー部分にアイコンが常に表示されているので使いやすい。オン・オフがワンタッチで可能なウィジェットがあるのはURBANOと同じ。

 独自機能として代表的なものは、PHS+3Gのデュアル対応である点。ただし3Gにすると通話の「だれとでも定額」の適用外になるので、PHSのエリア外のときにどうしても必要という場面以外はあまり使わないだろう。電話番号もPHSと3Gで2つ用意されている。通話関連では簡易留守録機能も用意されている。

通知領域から通話する際にどちらの回線を使うかを選べる。着信時もどちらによる着信かがわかる

どこからでも翻訳できる英和辞書が便利
ウィルコム独自のメーラーも特徴的

 DIGNO DUALらしいアプリとしては「三省堂ジェム辞典」をインストールしている。国語・英和・和英の3種類の辞書を用意しているほか、ルーペモードがあり、英文の文章を表示しているときにルーペを起動して、カメラで英文を写すだけで単語の意味を翻訳してくれる。いちいち文字を入力しなくてもいいのだ。「名刺リーダー」も京セラ独自のものを搭載しており、シンプルな機能だけだが認識精度は高い。読み取ったデータはそのまま電話帳に登録できる。

辞書機能がなかなか強力。カメラで英単語を表示して翻訳する機能も

京セラ端末らしい、なかなか使える名刺リーダー

 「@wcm.ne.jp」のドメインを用いるキャリアメール用の「WILLCOMメール」では、シンプルモードを用意しており、簡単に使えるようになる。送受信の設定では引用返信の設定や送信する画像サイズの制限(300KB、500KB、2MB)を変えることも可能だ。

左画面の標準モードと右画面のシンプルモードとでは表示されてるボタンの数も違う

 DIGNO DUALの他のアプリは他機種では一般的なものだが、ウィルコム初のAndroid端末ということで補足しておくと、赤外線アプリでは送受信のメニューを用意し、送信する場合は「電話帳」「プロフィール」「ファイル(画像などを選択可能)」を選ぶことができる。

 オフィス書類をチェックしたい場合は「Document Viewer」(URBANOと同じ)でPDFやWord、Excel、PowerPointのファイルを閲覧できるが、編集をしたい場合は別途アプリの入手が必要だ。

ソフトバンクスマホと同様の
災害用伝言板や緊急地震速報も利用可能

 またソフトバンクの災害用伝言板、緊急地震速報も利用可能で、これらは通話がPHSの設定になっていても、3G経由で使うことができる。ソフトバンクWi-Fiスポットの設定も用意しており、こちらも申し込みさえすれば無料で利用可能だ。

 他にもスマセレ(ホーム画面を変更できる)やグーグル製のマップをはじめとしたアプリ、バーコードリーダーがあり、必要最低限のものは揃っている。

 なお本体の「設定」については、Android 2.3ということもあってURBANOやAndroid 4.0採用の機種のように大きく変更されているわけではなく、「無線とネットワーク」や「通話設定」が普通に並んでいる。すでにスマートフォンに慣れている人は気にならないだろうが、ケータイやPHSからの機種変更をしたユーザーには少し敷居が高いかもしれない。


意外とOSのバージョンの違いが響いた
DIGNO DUALはAndroid 4.0の姿を見てみたい

 4回にわたってAQUOS PHONE stとURBANO PROGRESSO、DIGNO DUALを比較してきたが、操作性テストの結果や独自の要素を盛り込んできたことでURBANO PROGRESSOが優位という印象だ。ただ、AQUOS PHONE stとはほぼ互角。

 製品が刷新されるたびに完成度が高まるシャープ製スマホはスペックが低くても使いやすく、安定した使いやすさを選ぶか、独自機能や高速通信を選ぶかで好みが分かれそうだ。

 唯一のデュアルコアCPU搭載であるDIGNO DUALはOSが2.3と古かったことでテストでは不利になってしまった。一番滑らかに操作できるのは本機なので、4.0へのバージョンアップに期待したい。

 次回からは高機能・多機能・買うなら最強モデルという人にオススメなフラッグシップ級の3台、ドコモ「GALAXY S III SC-06D」、au「HTC J ISW13HT」、ソフトバンク「AQUOS PHONE Xx 106SH」を比較する。楽しみにしていてほしい。


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