ベンチマークテストでFX-8150の性能をチェック
さてAMD FXシリーズの特徴を確認したところで、ここからはベンチマークテストにて実際の性能をチェックしていくことにしよう。今回は比較対象として、現行のAMDハイエンドCPU「Phenom II X6 1100T BlackEdition」(以下、1100T)に加えて、レビュアーズガイドでAMDが直接の対抗製品としている「Core i5 2500K」(以下、2500K)、さらにはその上位モデル「Core i7 2600K」(以下、2600K)、をそれぞれ用意した。テスト環境は以下の通りだ。
テスト環境 | |||
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CPU | AMD「FX-8150」(3.6GHz) AMD「Phenom II X6 1100T Black Edition」(3.3GHz) Intel「Core i7 2600K」(3.4GHz) Intel「Core i5 2500K」(3.3GHz) |
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マザーボード | ASUSTeK「Crosshair V Formula」(AMD 990FX/SB950) GIGABYTE「Z68XP-UD3R」(Intel Z68 Express) |
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メモリー | CORSAIR CMZ8GX3M2A1600C9(DDR3-1600 4GB×2枚) | ||
ビデオカード | ASUSTeK「EAH5850 DirectCU」(Radeon HD 5850 1GB) | ||
HDD | Seagate「ST3500418AS」(SATA2 500GB) | ||
光学ドライブ | LITEON「DH-20A3S」 | ||
電源 | Corsair「CMPSU-750HXJP」(750W/80PLUS SILVER) | ||
OS | Windows 7 Ultimate(64bit) |
Windows 7エクスペリエンスインデックスで基本性能をチェック
まずはWindows 7エクスペリエンスインデックスにて基本性能を確認していくことにしよう。
FX-8150のプロセッサ性能は7.6。さすがに2600Kの7.7には及ばないものの2500Kや1100Tの7.5はしっかりと上回ってきた。さらに1100Tとの比較ではプロセッサーだけでなくメモリースコアも向上しており、メモリーコントローラーにもPhenom IIシリーズから改良が加えられているのが分かる。
PCMark 7 1.0.4
次にPCの総合性能を測定する「PCMark7 1.0.4」の結果を確認していこう。1100Tとの比較ではすべてのテストで上回っており、AMD最上位CPUとしての実力をしっかりと発揮している。ただし、インテル系CPUとの比較では2600Kだけでなく2500Kとの比較でも総合スコアで約15%下回っており、振るわない結果となった。
CINEBENCH R11.5
次に3DCGレンダリングのパフォーマンスを計測する「CINEBENCH R11.5」を使ってCPU単体の性能を見てみよう。
シングルコアのスコアを確認すると、今回チェックしたCPUのなかで最も低く、1100Tの1.11も下回った。一方、マルチコアのスコアでは8コアというコア数のメリットを如何なく発揮しており1100Tはもちろん2500Kも上回る結果に。よりマルチコアに最適化することで全体の性能をアップするというAMDの設計思想がハッキリと出た結果といえる。
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