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こだわり機器を聞く、最上の試聴室めぐり 第7回

発売直前の最高峰ブックシェルフスピーカー

DYNAUDIO Confidence C1 Signatureを聴く (1/4)

2011年07月12日 09時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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Confidence C1 Signature。今回は高級感あるMocaのカラーリングのモデルを試聴した

 DYNAUDIO(ディナウディオ)の新作スピーカー「Confidence C1 Signature」を発売前にじっくりと聴けるというので、東京・新富町の試聴スペース「on and on」に脚を運んだ。

 DYNAUDIOはデンマークに拠点を置くスピーカーメーカー。その輸入総代理店DYNAUDIO JAPANは、オフィスの地下1階を直営ショールームとして一般ユーザーに開放している。

on and onの試聴室。テレビの両サイドと下側にはウォールマウントタイプのスピーカー「IP24」が収納されている。これを覆うように120インチのサウンドスクリーンを降ろすことも可能だ

 ここでは同社取扱製品の試聴会を定期的に開催しているほか、個人の試聴予約も受け付けている。面積は16畳程度と、一般家庭のリビングに近いサイズで、Hi-Fiシステムはもちろんだが、ウォールマウントスピーカー(IP24)と120インチのサウンドスクリーン、高級DLPプロジェクターなどを組み合わせたホームシアターの体験も可能である。

ブックシェルフの到達点=CONFIDENCE C1

 取材で聴いたConfidence C1 Signatureは、5月のハイエンドショウで世界初公開された製品。同社ブックシェルフ機のハイエンドを担ってきた「Confidence C1」の上位モデルという位置付けで、背面にはDYNAUDIOの創設者でオーナーのWilfried Ehrenholz氏の署名が付いている。国内での販売開始は間近かで、価格はペア94万5000円となる見込み。

バッフル面は台形を逆にした独特なデザイン。上方に17cmのウーファー、下方に28mmのツィーターを配置している

 現行モデルのConfidence C1は発売から今年で9年目。現在でも市場の評価が高いスピーカーである。Signatureモデルの外観はC1とほとんど変わらず、仕上げ(カラー)とロゴに違いがあるだけだが、内部には大きく手が加えられている。低域・高域のユニットをブラッシュアップしたほか、ネットワーク回路(スピーカーに入力した信号を高域用と低域用に振り分けるフィルター)なども見直した。

 C1が属するのはブックシェルと呼ばれるカテゴリー。本来は本棚に入るほどコンパクトな製品という意味だが、最近では小型でも音質に妥協しない高品位な製品が増えている。

 そんなブックシェルフスピーカーの世界で、Confidece C1 Signatureが、目指すべきひとつの“到達点”であるのは確かだろう。市場にはこれよりも何倍も高価なスピーカーも存在するが、C1シリーズには虚飾を廃した実直な鳴りが信条で、スリムな箱にも関わらず、低域には広がり、迫ってくるような実在感がある。

 Signatureモデルでは、このC1の持ち味を生かしつつ、現代的な高性能を手に入れたというのだから、興味津々である。

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