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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 ― 第43回

ネットに強いCDレーベル「LOiD」も消滅

迷走する音楽ビジネスに活路はあるか【前編】

2011年01月15日 12時00分更新

文● 四本淑三

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ハッチの中でもLOiDは際立って収益が高かった

―― まず村田さん、お疲れさまでした。

村田 ありがとうございます。これも本当に、今まで協力してくれたアーティスト、リスナーさん、エンジニアなどすべての方のおかげです。本当、この数年で皆さんに色々教えてもらって成長させていただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

村田さん

―― 年末から年始にかけてどう過ごされてたんですか?

村田 年末はドタバタして大変だったんですが、正月は本当に何もやっていないです。久しぶりに何もしないで布団と同化していました。

古川 正しい正月ですね。

村田 だから本当にすっぽり抜け落ちているんですが。

―― ではさっそく、その抜け落ちているシビアな話ですが、レーベルがなくなると何が起こるのかということです。現在販売されているタイトルは廃盤ですよね?

村田 3月末ですべて廃盤になります。1月末日に店頭に向けて廃盤の告知を行うので、1月中に購入してくれないと買えなくなる可能性があります。会社が消滅する以上、これは避けて通れません。

bakerさん、小林オニキスさん、ヒゲドライバーさんらが参加のCDも廃盤に

―― 各タイトルの原盤権はどうなりますか?

村田 厳密にいえば、新しい親会社であるエイベックス・マーケティング社が保有します。

―― 再発はされずに死蔵ということですか?

村田 どう使われるかは分かりませんが、基本的には死蔵になる可能性が高いと思っています。

―― レーベルを介して出版社契約していた作家もいると思うのですが、その場合、権利の行方はどうなりますか? レーベル消滅に際して付き物のトラブルですが。

「Crosslight」

村田 出版社契約をしていたアーティストはいますが、ごくごく少数です。こちらに関しては著作権の返却を検討中です。作品によっては著作者本人がJASRAC会員という事情もあったりするので、そういったものは基本的に今のまま。そうでないものは返却させていただきたい、というのが僕の考えです。複数社で制作されたようなもの――LOiDでいえば「Crosslight」(ゆうきまさみ×kz)は、公平性の問題もあるので、親会社(エイベックス・マーケティング)に所有させた方がいいかとも思っていますが、現在調整中です。

―― ハッチ・エンタテインメント全体としては収益事業にならなかったわけですが、LOiD単体としての収支は赤ですか、黒ですか?

村田 黒字でした。弊社の中でも際立って収益が高かったです。人件費を含めても、黒になるような感じだったかと思います。

―― じゃあ、もう音楽ビジネスはこりごり?

村田 いえ。予定していてどうしても出したかったCDタイトルもあるので、またしばらくしたら、何らかの形で戻ってくるかも知れません。

―― とはいえレーベルはきついじゃないですか。

村田 きついっす!

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