あらゆるものを拡大して観察
楽しくて仕方がない!
EV5610とGE-5の撮影サンプルとして、いろいろなものを観察してみた。まずは、EV5610付属のプレパラート(染色済みの植物切片標本)を、透過照明で見てみよう。
綿の茎の断面を動画モードで撮影。約20秒ごとに40/100/400倍を切り替えている。ステージ微動装置(左右)や、ステージ上下(ピント)ダイアルの動きもチェック
下のガラス細工のような美しい透明な被写体は、カボチャの花の花粉だ。スライドグラスの上に振り落として、透過照明と落射照明で観察した。
たった1灯の白色LEDライトによる落射照明だが、40倍での使い勝手はよく、植物や昆虫の拡大観察に役立つだろう。使っていると知的好奇心が刺激され、次に何を見ようかとワクワクする気持ちを抑えるのがたいへんだ。
続いてはGE-5のサンプルである。やはり照明機能が充実しているため、明るくきれいに撮影できる。色の再現性もよく、いろいろなものを拡大撮影して楽しめそうだ。
GE-5専用ソフトの画像解析機能を用いて、微細なものの測定にも使える。また、同一のものを観察するのに、60倍と180倍を使い分けられるのもいい。
一方で、GE-5は静止画も動画も1280×1024ドットのみ。また、動画といっても秒2~3コマのため、生物のリアルな動きを記録できるわけではない。Motion JPEGで記録されているので、連続したコマの中からベストの1枚を選ぶのに使うとよいだろう。
顕微鏡写真を美しく見せる「多焦点合成」
被写界深度が極めて浅い顕微鏡写真では、ピント位置をずらしながら複数の写真を撮影し、個々の写真からピントの合っている部分だけを抽出合成する技術「多焦点合成」がよく用いられる。特に立体的な標本では有効な技術だ。
EV5610もGE-5も設定間隔ごとの自動撮影機能を持っている。観察中にゆっくりとピント調整ダイアルを回せば、ピント位置の異なる連続した写真が撮れるので、多焦点合成処理を行なうのに便利だ。合成はフリーソフトで処理できるので興味のある人はチャレンジしてほしい。下のサンプルではフリーの画像解析ソフト「Image J」と、同じくフリーのプラグイン「StackReg」「Stack Focuser」「Extended Depth of Fieldプラグイン」を使用した。
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