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プロがなぜ3Dミクに「本気」を出すのか Tripshots流の創作論

2010年03月12日 12時00分更新

文● ノトフ

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「仕事」と「プライベート」を同じ水準にしてもいいんじゃないか

―― 昔に比べてクリエイターは生きやすくなったと思いますか。

Tripshots 生きやすくなったと思いますよ。その代わり、今まで生きてきた人たちは死んでいくでしょうね。

―― その中でどう生きていこうっていうのはありますか?

Tripshots 今は模索している状況です。たとえば昨今の政治状況を見ても、人の働き方ってどんどん変わるじゃないですか。そういうことを考えると、本業があって副業があるような生活パターンでもこれからは全然ありなのかもしれない。

―― 今の時代、1つの会社に定年までいるってないですしね。

Tripshots 仕事も不景気で数も減ってるし、売上も減ってる。同人がサブ、とかじゃなくて、本業とプライベートワークを同水準で活動していってもいいんじゃないかなと思ってるんですよ。

「本業とプライベートワークを同水準で」と語る

―― 今後、若いクリエイターたちが食っていけるようになるのか、心配されたりとかは?

Tripshots 食っていけるかっていうのは非常に微妙な問題ですよね。極端に言えば、この業界で食ってこうって思わない方がいいと思ってるんですよ。あくまで本業があって、プライベートで同人活動をするべきだと思うんです。

 これにすべてを任せちゃうっていうのは、すごく危険なことだと思う。生活がかかってるために自分を曲げたり、つまらないものを作るんだったら、そういうことはしない方がいいと思いますね。

―― Tripshots名義のお仕事もどんどんこれから増やしていくと。

Tripshots さっき話したように、本業をやりつつ、Tripshots名義でしか出来ないことをどんどんやっていく形ですね。セガさんの「Project DIVA Arcade」では(Tripshots名義で)筐体をデザインさせてもらいましたし。

―― 今後、Tripshotsはどういう方向性でやっていきたいですか。ミクをやり続けたいとか?

Tripshots ミクをずっとやっているかどうかはわからないですけど、何かを作り続けていたいです。たぶん僕、作る人なんですよ。今はボーカロイドの界隈が注目されていて、色んな人が見てますよね。だからいろんなチャンスがある。幸いにもぼくはその中にいられたので、チャンスを有効に使いながらやっていければと思いますね。

―― 最後にファンの方へのメッセージをいただければ。

Tripshots 色々時間的に厳しいので、もうちょっと先にはなってしまうと思うんですけど……必ず新作は出しますし、着々と準備はすすんでますので、「ゆっくり待っていってね」!



著者紹介――ノトフ

 老舗ニュースサイト「かーずSP」かーず氏の弟子としてライター活動を始める。ブログは「はつゆきエンタテインメント」。

 自主制作番組「はつゆきラジオ」や、ニコニコ生放送などで主に活動中。最近は女装をして、ネットで顔出しをすることで一部の人に面白がられている。

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