AndroidのWebブラウザと
iPhoneのWebブラウザは出自は同じ
続いて、Androidの中身を見ていこう。
下図がAndroidを構成しているソフトウェアブロックだ。下がハードウェア寄りで、上がアプリケーション側になっている。Androidは、さまざまなソフトウェアモジュールから構成されているが、大きくカーネル部、バイナリライブラリ、アプリケーションフレームワークとアプリケーションの4層からなり、カーネルとライブラリの間に各種ハードウェアを抽象化するHAL(Hardware Abstraction Layer)がある。
中心となるカーネルにはLinuxを採用している。ただし、Androidでは周辺のソフトウェアやライブラリは独自に用意しているため、一般的なLinux(Linuxディストリビューション)とのアプリケーション上の互換性はない。AndroidはLinuxカーネルを使って独自のOSを作ったともいえる。
Androidでは、デフォルトでさまざまなハードウェアを想定して作られており、アプリケーションからもGPSなどのハードウェアを利用することが可能になっている。USBや無線LAN、Bluetooth、携帯電話によるデータ通信機能、データベースなどのライブラリも用意されている。
またAndroidにおけるアプリケーションは、Android端末に最初から組み込まれているソフトウェアと同等であり、これらを置き換えることが可能なのも大きな特徴だ。なおAndroidのパッケージには、Webブラウザやメールソフト、通話ソフトやカレンダー、アドレス帳などのソフトウェアがあらかじめ含まれている。
そのWebブラウザはiPhone(に含まれるSafari)と同じく、アップルが中心となって開発しているWebKitをベースにしている。iPhoneが広く受けいれられた理由として、PC向けWebサイトが快適に表示できるという部分があるが、Androidのブラウザも同様にかなりPCに近い表示が行な える。
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