2. フェーズ2は「答え」の本体
それに続くフェーズ2では、決定事項が述べられます。
決定事項の最初はコンセプトですが、コンセプトはわかりやすく簡潔に、ギリギリのところまで削って作られたコンセプトワードによって示されます。ここが企画書の要となります。最も見てもらいたい部分であり、一番目立たせなければならないポイントです。
フェーズ2は、フェーズ1が「問い(かけ)」に対してどのように考えたかという前提だとすると、「答え」=回答の本体です。
具体案はコンセプトという「中核」から「派生」した個々の回答です。あるいはコンセプトという上位概念にぶら下がる下位の提案事項と言い換えることもできます。中核が明確であればあるほど、いろんなアイデア、的確な案が次々と生まれ出てきます。
フェーズ2を全体で見ると、「概念」が決まり、それを「具体」的な案で示し、「実現」可能な計画を提示する局面である、ということができます。
SVCIP(とOそれにE)は、自明であったり、省略可能であったり、そこまで求められていない場合、いくつかの要素が省かれることがあります(たとえば、「計画は企画が通ってから提示する」というケースなど)。
S:Scene(情況)、V:View(見解)、C:Concept(中核概念)、I:Idea(具体案)、P:Plan(計画)、O:Overview(展望・要約)、E:Evaluation(評価)の略
「フェーズ1」と「フェーズ2」
これは、メインストリームの要素がすべて含まれた典型的な「1枚企画書」である。
企画書の各部は、すべて「問い」に対するWHYであったり、WHATであったり、HOWであったりする、ということを念頭に置いて作成しなければならない。
こうしたフレームワーク(骨子)を踏まえて作成してはじめて、「1枚企画書」は有機的に働き、見る人に対して説得力を持つ。
(次ページ、「『3秒ルール』と『ゾウとアリの法則』」に続く)
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