このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第44回

逆光にも負けず、日陰にも負けず。春のネコは「日中フラッシュ」で撮るべし

2008年03月12日 12時00分更新

文● 猫写真家 荻窪圭

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 日中シンクロのキモは、「カメラ側が撮影環境に合わせてほどよい強さでちゃんと光らせてくれるか」ということ。この辺はカメラによって得手不得手がある。でもうまくいくととても効果的である。

逆光でもフラッシュでいい感じに

フラッシュがほどよく光ってくれたおかげで、完全な逆光なのにあごの下もほんのり明るい(2006年10月撮影 ソニー「α100」)

 こんな風にね。不自然にならずに、でも影がつぶれたりせず、青空背景の見上げ猫が撮れた。

 昼間フラッシュが便利なのは、逆光だけじゃない。むしろ「昼間なのに日陰で暗い」ときの方が役立つ。

 低木に隠れてこっちをじーっと見てる黒猫をきれいに撮るには……フラッシュである。

低木に隠れた黒猫にピカリ

目がフラッシュで光ってるのがよく分かる。フラッシュがないと木の影で暗くてきれいに撮れない(2007年11月撮影 ソニー「Cyber-shot DSC-T2」)

 木が茂ってて昼間なのにうっそうとしてる公園で猫を撮るときもフラッシュである。

水を飲む猫

右上にちらりと写ってる背景はとても明るいのだが、猫がいる場所は木陰で暗い。よってフラッシュ。水を飲む猫を後ろからじっと狙ってます。順番待ち?(2004年11月撮影 オリンパス「IR-500」)

 動いてる猫をピシッと止めて撮りたいときもフラッシュである。フラッシュが光るのは本当に一瞬だけなので、動きを止めて撮る効果がある……うまくいくかどうかはシャッタースピードやその環境の明るさなどに左右されるのだけど、詳しくはまたいつか。

爪とぎの瞬間をフラッシュで止める

爪を研いでる瞬間をフラッシュで止めてみた。午後2時ちょっと前だけど、木々に囲まれてうっそうとした公園は暗いのでした(2004年10月撮影 コニカミノルタ「DiMAGE A200」)

 そんなわけで、上手に使おう昼間のフラッシュ、でありました。


筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かにネコ動画ポッドキャストも更新中。



*次回は3月19日掲載予定

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン