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業界人の《ことば》から第315回

NECに異変 ボロボロの経営計画や技術を生かせない状態から変われるか

2018年10月22日 09時00分更新

文● 大河原克行

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今回のことば

「これだけ世の中が変わっているのに、NECの社員は頭だけで考えようとしている。実行力がまったく追いついていない。その姿勢を根本的に変えないと、いつまでたっても変わらない」(NECの新野隆社長兼CEO)

減益減収でボロボロのスタート

 NECは2018年1月から、2020年度を最終年度とした新中期経営計画に挑んでいる。

 これは、2016年4月からスタートした3ヵ年の中期経営計画をわずか1年で撤回。新たに策定しなおしたものだ。

 2020年度の目標は、売上高3兆円、営業利益1500億円、営業利益率5.0%。撤回した中期経営計画と同じ数値目標であり、表面上は数値を2年先送りしたように見える。だが、この見方に対してNECの新野隆社長兼CEOは「中身はまったく異なる。最も重要なのは実行力の改革。これまでの『当たり前』を捨て、本当に必要なものをいかに強くしていくかに取り組む」と、「別物」であることを強調する。

 従来の中期経営計画の初年度となる2016年度通期連結業績は、売上高が前年比5.7%減の2兆6650億円、営業利益は54.2%減の418億円、税引前利益は21.4%減の680億円、当期純利益は57.7%減の352億円と、減収減益のスタートとなった。中期経営計画のスタートとしては、「ボロボロの状態」(新野社長兼CEO)となった。

いままでのやり方が通用しない

 新野社長兼CEOは中期経営計画を撤回した理由を「外部環境の変化などの影響があった。市場環境や顧客動向の変化に対応したマネジメントの実行力不足」としながらも、「これだけ世の中が変わっているのに、NECの社員は頭だけで考えようとしている。実行力がまったく追いついていない。その姿勢を根本的に変えないと、いつまでたっても変わらないことを実感した」とする。

 NECの社員はいままでやってきたことを学習しながら発展させていく能力には長けていると、新野社長兼CEOは語る。背景には、NECの長年のビジネススタイルが影響しているとも指摘する。

 「エンジニアもSEも営業も、すべての社員がお客様からの要望を実現する姿勢で仕事をするのがNEC。お客様に言われたことを、最高の技術を使って、最後までやり遂げるというのが、NECのビジネスのベースであり、NECの成長を支えてきたやり方である」とする。

 だが新野社長兼CEOは、そのやり方が通用しなくなってきたとも語るのだ。

 「いまは仕事のやり方が大きく変わり、ビジネスが大きく変わらなくては、企業は生き残れない。自らが変化をして、自らが市場を作っていかなくてはならない。しかし、頭ではわかっていても足腰が変わっていないことを示したのが、これまでの結果。全員がギアチェンジをし、自ら実行していかなくてはならない」と厳しい口調で語る。

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